セラバンド・チューブを使った前鋸筋のトレーニング方法

前鋸筋のチューブトレーニング 肩・上肢

今回はトレーニングが難しいと言われる「前鋸筋(ぜんきょきん)」について、セラバンドやチューブを使ってトレーニングする方法を紹介します。

セラバンド・チューブを使ったトレーニングをすることで、下記のメリットがあります。

  • 低負荷なため、対象とする筋肉(ここでは腸腰筋)を意識しやすい。
  • 体力・筋力に関係なく取り入れやすいため、高齢者や子ども、怪我から復帰のためのリハビリにも有効。

皆さん、「前鋸筋」という筋肉をご存知ですか? そして、普段意識して使っていますか?

前鋸筋は、肩や腕の運動をひっそりと支える筋肉の一つで、普段の動きではなかなか意識されません。そんな前鋸筋ですが、その機能はとても重要で、肩甲骨の動きや「立甲」という動きの獲得に不可欠と言えます。

セラバンドやチューブを使うことで、前鋸筋の収縮を実際に感じながらトレーニングをすることができます。

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前鋸筋の位置と作用の確認

前鋸筋の基本的な構造から確認していきましょう。

前鋸筋の位置

前鋸筋イメージ

前鋸筋は脇腹から脇の下にかけて広がる筋肉です。ある程度の体脂肪の低さ、前鋸筋の発達があれば体表から確認することができますが、普段意識をすることの少ない筋肉です。

目立ちはしませんが、肋骨から肩甲骨に伸びる大きな筋肉です。

前鋸筋の働き

前鋸筋の働きは下記の通りです。

  • 肩甲骨を前方に引く。
  • 肩甲骨を上に回旋させる。

どちらも、こうした動き単体として意識して使うことは少ないですが、例えば腕を上げる屈曲の動き、横に広げる外転の動きには、前鋸筋の働きが欠かせません。上肢(腕や手)を動かす時には、その付け根である肩甲骨の動きや安定が欠かせません。そうした働きをサポートするのが前鋸筋という筋肉です。

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セラバンド・チューブを使った前鋸筋のトレーニング方法

セラバンド・チューブを使った前鋸筋トレーニング方法

1. セラバンド・チューブを固定し、片方の手にかける

前鋸筋チューブトレーニングスタート

重く、動かないものにセラバンド・チューブを固定しましょう。

立位で行う場合は、ドアノブなどにかけるとやりやすいです。立位の場合は特に、立位の安定性にも注意しましょう。体がふらついてしまうと、前鋸筋のトレーニングに集中できません。

立位が安定しなければ、座位でも行うことができます。画像のように体幹部は寄りかかっても問題ないので、前鋸筋の動きに集中できます。背中だけ丸まらないように注意しましょう。

2. セラバンド・チューブがたわまないような位置をとる

腕の長さの分、スタートポジションでセラバンドやチューブがたるむことはあまりありません。反対に、腕を前方に伸ばした時点でセラバンドやチューブの張力が強い場合、さらに前方に押し出すのは難しくなります。

セラバンドやチューブをかける場所、自分の体の位置を調整しましょう。

3. 手を前に押し出すように伸ばす

前鋸筋チューブトレーニング収縮

肩甲骨から前に押し込むように、手を前に突き出していきます。上肢(腕や手)の力ではなく、「肩甲骨から前に押しだす」ようにイメージして動かしましょう。

セラバンド・チューブであれば、1回1回の負荷は少なくなります。20回から30回ほど繰り返し動かしましょう。

前鋸筋トレーニング時の注意点

背中が丸くならない

前鋸筋チューブトレーニングNG背中

背中を丸めてしまうと、前鋸筋にうまく力が入らず、他の筋肉の力で腕を押し出してしまいます。頑張って力を入れようとすればするほど、背中が丸まって力んでしまい、意図せぬ筋肉が働いてしまいます。

回数や大きな動きにとらわれず、正しい姿勢で、しっかりと前鋸筋に負荷をかけましょう。

腕の力だけで押さない

あくまで前鋸筋の筋収縮によって、腕が前後に動く感覚を養いましょう。セラバンド・チューブを使ってこうした前鋸筋の筋収縮のイメージが掴めれば、発展的なトレーニングを行うことも可能になります。

発展:腕立て伏せで前鋸筋を鍛える

前鋸筋を使う腕立て伏せ

前鋸筋を収縮させることで、腕をより前に、遠くに伸ばす感覚を掴めたら、腕立て伏せを行ってみましょう。深く沈み、腕を伸ばした時にさらにもうひと伸ばしする時、前鋸筋が働きます。これができれば、セラバンドやチューブも必要なく、前鋸筋をトレーニングすることができます。

おわりに

今回は前鋸筋のトレーニング方法の一つとして、セラバンドやチューブを用いた方法を紹介しました。負荷の小さなセラバンドやチューブを利用することで、鍛えたい筋肉をより意識してトレーニングを行うことができます。

前鋸筋は普段は意識しない筋肉ですが、腕や手の動きには欠かせない働きを持つ筋肉です。肩甲骨を肋骨から浮かび上がらせる「立甲(りっこう)」の動きなど、前鋸筋の自在な伸縮が不可欠とも言えます。

肩こりや四十肩・五十肩の予防だけでなく、スポーツのパフォーマンスアップまで、幅広く効果を発揮する、前鋸筋のトレーニングを取り入れてみてください。

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鍼灸指圧治療院あたしんち

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