【へバーデン結節とブシャール結節】指先の関節の変形まとめ。

掌イメージ 肩・上肢

今回は、特に女性に起こる【指の変形】についてまとめていきます。

女性は家事などで手先の負担も多い上に、年齢に応じてホルモンのバランスも乱れがちです。そうした積み重ねによって、指先の変形が起こると言われています。

この記事では、特に指先の関節に起こる代表的な、【ヘバーデン結節とブシャール結節】を紹介します。

簡単ですが、セルフケアに有効な台座灸のポイントもあわせてご紹介します。

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変形の部位によって名前が変わる

DIP関節の変形:へバーデン結節

指の第1関節(指先/DIP関節)の変形を、へバーデン結節と言います。コブのようなものができる変形のため、「結節」と言われます。

変形性関節症の一つで、病態としては加齢によるO脚などの膝の変形と同じです。

変形の仕方や程度は人によってそれぞれ違います。また、痛みの出方も同様に千差万別、小さな変形で痛みが強い人もいれば、大きな変形でも痛くない人もいます。

症状の特徴としては、

  • 主に示指から小指に起こる
  • 関節にコブができる
  • 赤くなる(発赤)
  • 指の動きが悪くなる(可動域の低下)
  • 指を動かすと痛い

特に指の可動域が狭まり、指を伸ばす方にも、曲げる方にも行きにくくなります。痛みの有無に関わらず、雑巾が絞れない、指で物を摘めないなどの不便を多く聞きます。

PIP関節の変形:ブシャール結節

指の第2関節(PIP関節)の変形を、ブシャール結節と言います。

部位は微妙に違いますが、へバーデン結節と似たような機序で変形が起こります。

へバーデン結節、ブシャール結節ともに、女性の発症が多いようです。更年期の頃や、早い人では産後に手指の変形・痛みが起こるため、ホルモンのバランスも影響していると考えられています。

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へバーデン結節・ブシャール結節と関節リウマチとの違い

指先の痛みなので、皆さんよく「関節リウマチかも?!」と心配します。

関節リウマチの特徴を確認

関節リウマチの特徴は、下記の通りです。

  • 朝の起床後に強い症状(痛み・こわばり)が出る
  • 複数(3つ以上)の関節の腫脹
  • 左右対称に出ることが多い
  • 血液検査で確定診断
  • 第1関節(DIP関節)のみに起こることはない

へバーデン結節・ブシャール結節と関節リウマチは、症状の現れ方が似ていますが、全くの別物です。

またリウマチの場合、指の第2関節(PIP関節)や付け根の関節(MP関節)に病変が起こることが多く、第1関節(DIP関節)のみに症状が現れる場合は特に関節リウマチの可能性は低いとされます。

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へバーデン結節・ブシャール結節の対処

病院(整形外科)にかかった場合と、鍼灸師としての対処をご紹介します。(※どちらが良い、という訳ではありません)

病院(整形外科)

指の変形に関する病院(主に整形外科)の対処は、症状にあわせて下記の順になります。

  1. 安静・固定
  2. 局所にステロイド注射
  3. 手術

どちらの変形症も、一般的には時間経過によって痛みは落ち着きます。そのため、いきなり手術に踏み切る患者さんも、お医者さんもあまり多くありません。

鍼灸やマッサージの治療には、注射を打つかどうか悩んで来る人が多いです。いつかはおさまるもの、注射もどれくらい効果があるかわからない、そんな考えから鍼灸やマッサージで様子見をするようです。

鍼灸師としての対処

鍼灸治療や、マッサージで結節や変形がなくなることはありません。僕たちにできるのは、あくまで痛みの緩和です。

僕が2つの変形症の施術をする際に重視しているのは、下記の4点です。

  • 痛みの出ている局所の疼痛緩和(お灸など)
  • へバーデン結節の場合、第1関節(DIP関節)付近に付着する筋肉の緊張緩和
  • ブシャール結節の場合、第2関節(PIP関節)付近に付着する筋肉の緊張緩和
  • 痛みや変形のある指を通る経絡

変形には少なからず、使いすぎ・使い方の問題が関わります。関節を動かす筋肉の緊張を緩めることで、関節にかかる過負荷や、偏った負荷は減ると考えています。

あとは、痛みの出ている結節に、鎮静効果を期待してお灸をします。

セルフケアの台座灸

自宅でも簡単にお灸ができる、「台座灸」という製品があります。

痛みを感じる部位に、ピンポイントでお灸をしてみてください。関節の痛みや骨の変形には、お灸でしっかりと熱を伝えることをお勧めしています(私の考えです)。

熱さを感じるまで燃やして、新しく付け替えて、これを数回繰り返してください。台座灸なら火傷の心配は少ないですが、十分気をつけてください。

気をつけたい指のケア

家事をしていると、指先に負担のかかることが多いと思います。また、一度に大きな負荷がかかるわけではなくても、長年繰り返し同じような負荷がかかれば、骨や関節の変形につながってしまいます。

もし痛みが出ている状態であれば、無理はせずに、安静を目標にしてください。家事をサボる訳にはいかないと承知ですが…

また、指の変形は女性に多く起こります。特に、ホルモンバランスの乱れが影響すると言われています。出産や更年期など、ホルモンバランスの変化が起こる時期には、指先の負担を減らすこと、少し手先のストレッチをすることなど取り入れてみてください。

 

おわりに

へバーデン結節、ブシャール結節は、時間経過で痛みこそ落ち着きます。しかし、痛みの強い期間は日常生活にも影響があり、不便を感じる症状です。

体の痛みは、「ちょっと休憩」の合図です。少しでも、ふと力を抜ける時間が増えますように。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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