【定喘】喘息や風邪による咳を止める経穴(ツボ)の紹介

定喘ツボ 361+α

今回は、【定喘(ていぜん)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

定喘(ていぜん)の位置や所属経絡

定喘というツボの位置や、所属している経絡についてご紹介します。

定喘の位置

定喘ツボ

上背部、第7頚椎・第1胸椎棘突起間、外方5分に取る。

新版経絡経穴概論

定喘は背部の、首と背中の境目にあるツボです。第7頚椎・第1胸椎間には「大椎(だいつい)」というツボがあり、その外方5分にあるのが定喘です。

第7頚椎棘突起は、頭を前に倒した時に後頚部にボコっと出る高まりの中でも、頭を左右に回旋した時に連動して動く骨です。

定喘の所属経絡と特徴

定喘は正経(経絡として認められているもの)には含まれないツボです。定喘のように所属する経絡がなく、それでも固有の疾病を治療することができるツボを「奇穴(きけつ)」と言います。

正経:肝・心・脾・肺・腎・心包、胆・小腸・胃・大腸・膀胱・任脈・督脈の14経絡。

正経に属するツボは、治療をする際に下記のような流れが一般的です。

  1. 正経のツボ刺激
  2. ツボが所属する臓腑が反応
  3. 治癒反応

一方、奇穴においては臓腑に働きかけるものもありますが、より直接的に治癒反応を起こすイメージがあります。

  1. 奇穴のツボ刺激
  2. 治癒反応

まさに、「症状を治すためのツボ」だと言えます。

近くにある大椎のツボ

大椎と定喘イメージ

先述した通り、定喘の近く(間)には「大椎」という、体を温める働きの高いツボがあります。鍼をうつ場合などは、細かくツボの位置を確認しますが、セルフケアで温める場合には、そこまで細かな位置は気にしなくて問題ありません。

背中の上の方をまとめて温めてあげるだけで、体を温め、咳を止めるようなツボを同時に刺激できます。風邪の時にこの辺りを冷やさないように意識するのも、こうしたツボを冷やさないようにするためです。

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定喘のツボの治療効果まとめ

定喘を刺激することで期待できる治療効果をまとめます。定喘は特に温熱刺激が効果的なツボです。背部にあるので温灸が難しければ、温かいシャワーを当てたり、蒸しタオルを当てたりしてみてください。

余談:ドライヤー灸もオススメ

刺激の強さがわかりにくく難しいので、私は患者さんにドライヤーでの温めをオススメしています。「ドライヤー灸」というのは、今勝手に名付けました。

ドライヤー温灸イメージ

  1. 熱さを感じるまで温風を当てる
  2. 熱さを感じたら離す
  3. 1と2を数回繰り返す

身近なもので、しっかり体を温めましょう。

風邪、喘息による咳を止める

定喘のツボは別名で「治喘(ちぜん)」といいます。それほど、呼吸器の不調を改善する効果の高いツボです。特に喘息など、咳が出始めると止まらないという人や、夜間の咳がひどく眠れない人など、定喘のツボを温めると咳がおさまることが多くあります。

じんましんなど、皮膚の症状の改善

東洋医学において、五臓の肺には表皮(肌)の状態をコントロールする働きがあります。そのため、定喘のツボを刺激することで肺の調子が整い、皮膚の症状が改善します。じんましんや肌荒れ、皮膚炎などにも効果的です。

定喘とあわせて刺激したいツボ

咳止めに効果のある定喘とあわせて刺激することで、より効果が高まるツボをご紹介します。

尺沢(しゃくたく)

尺沢ツボ

尺沢は五臓の肺に属する重要なツボです。尺沢への刺激は、経絡を通して肺の働きを整えます。尺沢も定喘と同じように、咳を止める効果の高いツボです。肺の働きを整えることで、喘息や風邪、鼻炎など鼻症状といった呼吸器の疾患に広く効果が期待できます。

おわりに

今回は奇穴である定喘というツボについてご紹介しました。経絡や臓腑を通して働きかける正経のツボとは違い、症状に直接的に作用する、珍しいツボです。

喘息による咳の場合、夜間に増悪することが多く、睡眠不足につながることが多くあります。また、咳をすることで多くのエネルギーを消費し、体力も低下してしまいます。定喘のツボを刺激して咳を止め、ゆっくりと体を休める時間を作りましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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