五臓の脾を整える経穴(ツボ)のまとめ

経穴のイメージ 五臓六腑

東洋医学における、五臓の脾の基本的な働きや養生の注意点を以前まとめました。

また、実際に起こる症状を参考に、脾の不調に気付き、対策をとる方法や、それらの症状について「証」を立て、治療を進める流れも紹介しました。

今回はこれらの脾という臓器の性質を踏まえ、【五臓の脾を整える経穴(ツボ)】をまとめていきます。

スポンサーリンク

脾経の経絡のまとめへ

足の太陰脾経は、足の親指から始まり、足部、下腿、大腿部の内側を上にあがる経絡です。

脾経に所属するツボであれば、ある程度どのツボでも脾を整える働きがあります。比較的刺激しやすい部位を通る経絡なので、それぞれ試してみてください。

消化・吸収を助け五臓の脾の負担を軽減するツボ

五臓の脾は、表裏関係にある六腑の胃とともに食物の消化・吸収を行います。消化器の不調は脾や胃の不調であるとともに、消化の負担が多い食事が続けば脾胃が消耗し、病気に近づいてしまいます。

脾の働きを整え、消化をサポートするツボを紹介します。

足三里(あしさんり)

足三里は胃に属するツボです。消化器の不調全般に効果的とされるツボで、脾胃を元気にしてくれます。食物から効率的に気や血を生成し、元気の源を作るためのツボとも言えます。

中脘(ちゅうかん)

中脘ツボ

中脘は任脈に属するツボです。胃の募穴(ぼけつ)と言い、胃の調子が表れるツボでもあり、働きを整える効果もあります。

湿痰をさばき五臓の脾の負担を軽減するツボ

五臓の脾は余分な水分である「湿・痰(しつ・たん)」に弱い性質を持ちます。その一方で、湿痰をためこむ性質もあるため、余分な水分を排出できるよう体を整える必要があります。

陰陵泉(いんりょうせん)

陰陵泉イメージ

陰陵泉は脾に属するツボです。陰陵泉を刺激することで、脾の経絡を通し臓器の働きを整えることができます。脾は湿に弱い上、過剰な湿が続くとそれを溜め込んでしまう性質を持ちます。まずは脾を整え、元気な状態にして、湿や痰を排出できる体にしましょう。

豊隆(ほうりゅう)

豊隆イメージ

豊隆は六腑の胃に属するツボです。豊隆は「去痰の特効穴」として重宝するツボです。全身の余分な水分を調整する働きがあります。

また、豊隆が属する六腑の胃は、五臓の脾と表裏関係にあります。脾・胃の臓腑は協調して飲食物の消化・吸収を行います。豊隆のツボを刺激して胃の働きを整えることは、五臓の脾の働きを整えることにもつながります。

五臓の脾の統血を取り戻し、血に関する不調を改善するツボ

五臓の脾は、飲食物から血を生成し、漏らさずに全身を巡らせる「統血(とうけつ)」という働きも持ちます。内出血を起こしやすい場合や、女性の月経時の血量が多い場合などは、脾の働きの低下が考えられます。

三陰交(さんいんこう)

三陰交イメージ

三陰交は脾に属するツボです。また、他にも腎経・肝経が交わることから、全身への影響力の強いツボです。

三陰交は特に婦人科疾患の特効穴として有名です。月経の血量や血の質だけでなく、それに伴う痛み、不調も緩和してくれます。また温灸などで温めることで、冷えに弱い五臓の脾を効率的に温めることができます。

血海(けっかい)

血海イメージ

血海も脾に属するツボです。「血の海」とかくほどのツボなので、貧血などの症状の改善が期待できます。また、三陰交と同じく大腿部・下腿の内側を通る脾の経絡を温めることで、冷えに弱い脾を温め、働きを整えることができます。

おわりに

ツボへの刺激は、「気持ち良いくらい」がちょうど良いです。強く刺激をすれば効果が高まるわけではありません。

セルフケアに用いる温灸や、刺激の仕方などをまとめた記事もありますので、参考にこちらも見てみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

コメント