東洋医学で考える四季の睡眠・食事・運動の養生まとめ

四季イメージ 予防・未病治

東洋医学では、春夏秋冬、季節ごとに良い過ごし方、養生法があります。基本的には、太陽の出ている時間や、自然界の移ろいにあわせて、眠り、食べ、動くことが良いとされています。

「あれを食べたら良い」、「この運動が良い」といった具体的なものでなくとも、まずはこうした生活リズムや習慣を整え、自然界にあわせていくことで養生が可能だと考えています。

各季節ごとに合った睡眠・食事・運動を中心に、それぞれの季節ごとの過ごし方をまとめていきます。

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春は少し早起き、よく動き、ほどよく食べる

春は、冬の間に閉じこもって、隠れていたものが、活動的になる季節です。自然界も、僕たちの体内も、陽気が多くなる時期です。心身ともに伸び伸びとし、活動するように心がけることがオススメです。

春の睡眠:少しずつ早起き

春は日の入りとともに寝て、日の出とともに起きるのが良いとされます

「春眠暁を覚えず」とは言うものの、少しずつ日の出も早まり、活動できる時間も長くなります。少し早起きを心がけて、夜は早めに休みましょう。

春の運動:陽気を発散しよう

春は内から外へ陽気やエネルギーを発散する季節です。積極的に外に出て、体を動かすようにしましょう。

春の陽気に逆らって、沈んだ状態でいると病気になります。陽気が沈んだままになると、梅雨や夏でも汗が出ずに、冷え性になります。春にしっかり運動をして、汗をかける体にしておくことが大切です。

春の食事:発散をサポートする食事を

春は肝の働きが高まり、のぼせやすく、イライラしやすくなりがちです。その上、肝を栄養する食材ばかり食べてしまうと、こうした上にあがる症状は悪化してしまいます。

肝は、酸味によって栄養されます。酸味を過剰に摂りすぎず、苦味や適度な辛味が理想的です。特に苦味は、冬に体にため込んだものをデトックスする効果が高く、辛味も発汗を促します。

春先の花粉症に対する東洋医学の考え方

花粉症の症状や、そうした症状に対する東洋医学的な治療法、考え方はこちらへ。

梅雨の時期の養生や対策

春から夏に移行する、梅雨の時期に起こる症状を東洋医学的に考え、養生や対策などをまとめた時はこちらにまとめました。

夏は早寝早起き、水分豊富な夏野菜、適度に発汗する運動を

夏は、一年の中でも陽気が最も高くなる季節です。草木が成長し、万物が茂り、花が咲き乱れる、エネルギーに満ちた時期です。陽が出ている時間が長く、気温も高くなります。

冷房の効いた部屋にこもりたくなる気持ちもわかりますが、適度に運動し、汗をかくようにしましょう。陽気を発散できないと、熱がこもって病気になります。また、熱がこもれば、冷房や冷たい飲み物を欲してしまい、下痢などの不調につながります。

夏の睡眠:早寝・早起きしよう

太陽が沈んだら寝て、日の出とともに起きることが理想的とされます。とは言っても、現代の生活では難しいので、なるべく早寝、なるべく早起きを心がけてみましょう。

夏は活動できる時間も長いので、しっかり動いて、しっかり休むことが大切です。

夏の運動

夏に運動をせず発散できなかった熱は、胸の中に残ったまま、秋を迎えます。その熱は体内を乾燥させてしまい、乾燥に弱い肺を傷めてしまいます。

しっかり運動して、体内の熱を外に出すことを心がけましょう。

夏の食事

心は熱を産み出すため、外からの熱に弱い臓器です。

熱を冷ますような、涼性・寒性の食材や、五味で言えば苦味をとることで、体内の余分な熱を取り去ることができます。しかし、涼性・寒性の食材や苦味は、摂りすぎると、かえって体が冷えすぎることもあります。

汗をかきすぎている場合は、水分の豊富なトマトなどの夏野菜や、酢の物などの酸味の食材もオススメです。それぞれ、体調に合わせた食事が重要です。

あちこち冷房が効いている時期なだけに、冷えすぎにも注意が必要です。

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秋は少しずつ朝寝坊、汗をすぐ拭き、体を潤す食事を

秋は、万物が実を結ぶ季節です。全てが引き締まり、次第に収納されていく時期です。

陽気も体内に収納されます。この時期は、あれもこれもやらず、活動量を減らしていくと良さそうです。反対にエネルギーや陽気を発散しすぎると、肺が弱って冬に下痢をしてしまうと考えられています。

秋の睡眠:早寝、少しゆっくり起きる

なるべく早く寝て、鶏とともに起きるのが良いとされます。「鶏と」というのは古典からの引用なので、陽が出て少し経ったくらい、というイメージで大丈夫です。

冬に向けて、少しずつ、体にエネルギーを蓄えていく時期です。睡眠時間は長めに確保した方が良いでしょう。

秋の運動:汗はかくけど、すぐに拭く

秋の発汗は、冷えにつながり、風邪をひきやすくなります。運動も春夏ほどはせず、汗をかいたらすぐに拭き取って乾かすようにしましょう。

古典的には、秋から冬にかけて運動量は減らしていくのが理想とされます。しかし、現代的には衣服の発展や施設内での運動など、体が冷える心配は昔ほど大きくありません。

体の体温を維持するためには、筋肉による発熱の力も必要になります。秋にしっかりと運動をし、筋肉を動かし、大きくしておくことで、発熱の力は高まります。しっかり運動をしても、汗などで体を冷やさないことに注意すれば問題ありません。

秋の食事:体を潤す食事、温める辛味

秋の乾燥は、五臓の肺を傷めます。水分摂取や、加湿を心がけ、水分に富む食材を摂るようにしましょう。次第に寒くなる季節柄、熱性のものを食べて暖まりたくなりますが、熱性のものは乾燥を伴うこともあります。

肺を養う辛味も、多くは熱性のものです。汗をかくほどの量や辛さを食べると、かえって肺を傷つけてしまいます。

冬は早寝遅起き、しっかり食べて、運動はサボろう

冬は、万物が沈み、消極的になる季節です。自然界も、体内も、全てが収納され、閉じこもる、貯蔵される時期です。そのため、陽気を発散するような運動も良くはありません。

エネルギーを使わず、ひっそりと過ごすのが良いでしょう。この時期の飲酒も、要注意です。飲酒によって、いっとき陽気が上がりますが、その後に強く冷え、腎を傷つけてしまいます。

冬の睡眠:冬眠するように眠る

早く寝て、遅く起きるのが良いとされます。冬の時期は、布団でぬくぬくと寝ていて、なかなか起き上がれないものです。養生で言えば、それで問題ありません。暖かく、ゆっくりと睡眠をとって、無駄なエネルギーを使わないようにしましょう。

冬の運動:無駄な運動は避ける

冬に無理をすると体の陽気を消耗してしまうため、春に陽気が発動しなくなります。また、体の陽気が無理やり発散されて、冷えが強まってしまいます。冬の運動は控えて、蓄える良い言い訳にしましょう。

冬の食事:しっかり食べて、しっかり蓄えて

冬は、しまいこみ、ためこむ季節です。他の季節よりも少し多めに食べてしまっても、自分を許してあげましょう。

もちろんバランスよく食べることが大切です。温性・熱性の食材を中心に、他の食材もしっかりと加熱調理をしていただきましょう。生野菜や、生魚などは、冬の時期には控えましょう。体の熱を冷ましてしまいます

おわりに

季節ごとの養生を簡単にまとめてみました。どの季節も、その季節に合ったような生活が良いとされます。

太陽、植物、天気…それぞれの季節に見られる変化に逆らわず、上手に養生していきましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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