梨状筋症候群による足のしびれや痛みを改善するストレッチとツボ

梨状筋症候群のストレッチとツボ 股関節・下肢

今回は梨状筋症候群についてまとめます。

足にしびれや感覚異常といった座骨神経痛の症状があると、原因が腰にあると考える人が多くいます。最近では、テレビや雑誌などでも「ヘルニア」や「狭窄症」といった話題に触れることが多くなり、「自分もこれなんじゃないか」と考えてしまいがちです。

しかし、座骨神経痛のような症状は、お尻にある梨状筋の筋緊張が高まることでも起こり、これを梨状筋症候群と言います。座骨神経痛の症状があっても、いくつかの原因があります。原因をしっかりと見極め、原因にあった対策をとりましょう。

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梨状筋症候群の概要

梨状筋症候群は、主にお尻の梨状筋の筋緊張によりお尻の痛み、下肢の座骨神経痛(下肢の痛み、しびれ、感覚異常など)を伴います。

梨状筋症候群の症状

  • お尻の筋肉の痛み
  • 下肢に起こる座骨神経痛(しびれ、痛み、感覚異常など)

梨状筋症候群では、原因となる梨状筋があるお尻の痛みが起こります。椅子や床に梨状筋が接するだけで痛みが起こることもあれば、歩行時や立ち上がり時に痛むこともあります。

また、梨状筋症候群によって座骨神経痛が起こっていると、下肢に神経症状が現れます。何もしていないのに痛い、しびれを感じる、感覚の異常がある、などの座骨神経痛症状が起こります。

梨状筋という筋肉の特徴

梨状筋と坐骨神経

梨状筋はお尻にある筋肉の一つです。股関節外旋六筋の一つであり、股関節を外に回線する働きの強い筋肉です。

梨状筋のすぐ下を、腰から始まる坐骨神経が通過しています。梨状筋の筋緊張が高くなると、下を通過する坐骨神経を圧迫・絞扼してしまい、座骨神経痛が起こります。

梨状筋症候群の原因

  • 長時間の座位。
  • 足を組んで座る。
  • 股関節外旋の動き。
  • 中腰・かがんで行う作業。

梨状筋は収縮することで、股関節を外旋させる働きを持つ筋肉です。外旋とは、つま先や膝が外を向くように下肢を回旋させる動きです。

あぐらをかいて座る時間が長かったり、しゃがむ姿勢、中腰の姿勢などが続くと、梨状筋は収縮したまま柔軟性を失っていきます。結果、下を通過する坐骨神経を圧迫・狭窄し、座骨神経痛を引き起こします。

また、長時間の座位などで、梨状筋が物理的に圧迫されることも梨状筋症候群の原因となります。

梨状筋症候群の検査

梨状筋症候群は梨状筋という筋肉が原因で起こります。そのため、レントゲンやMRIなどの画像診断ができず、発見ができなかったり、遅れたりすることが多くあります。

座骨神経痛で病院にかかると、大抵の場合に腰部の画像診断を行います。高齢者の場合は、腰部の骨構造の変化が多い(加齢性)ため、座骨神経痛の原因を脊柱管狭窄症などと診断し、手術をしてしまうケースが多くあります。手術をしても座骨神経痛が改善せず、梨状筋の筋緊張を緩和したところ座骨神経痛が緩和することがあり、無駄な手術をしてしまったことになります。

梨状筋症候群による坐骨神経痛

画像では、右側に起こる梨状筋症候群を検査しています。足を組むと、股関節は外旋し、梨状筋が収縮します。梨状筋の柔軟性が低下していると、組んでいる足にしびれや痛みといった坐骨神経症状が現れます。

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梨状筋症候群の対策

梨状筋症候群を改善するストレッチ

梨状筋症候群を改善するストレッチは、原因となる梨状筋を伸縮するように意識して行います。

股関節を内旋させる

梨状筋ストレッチ

梨状筋は、収縮することで股関節を外旋する筋肉です。そのため、梨状筋をストレッチするためには、上の画像のように股関節を内旋していきます。膝や足首など、お尻以外の部分がストレッチされたり、痛みを感じたりする場合は、椅子などを使って行いましょう。

梨状筋ストレッチ立位

お尻の梨状筋がストレッチされる感覚がつかめるまでは、立位で行う方法がオススメです。

股関節を外旋させる

梨状筋ストレッチ外旋

繰り返しになりますが、梨状筋は収縮することで、股関節を外旋させる働きを持つ筋肉です。そのため、股関節を内旋させることでストレッチをすることができますが、柔軟性を向上するためにはそれだけでは不十分だと考えられます。

梨状筋の柔軟性が低下し、伸び縮みしにくくなった状態であれば、内旋ストレッチをしてただ伸ばすだけではなく、無理矢理縮める方向にも動かすことで、より柔軟性は増すと考えられます。

ただし、股関節外旋方向にストレッチをすると、理論的に言えば坐骨神経痛の症状が現れる場合があります。まずは股関節内旋のストレッチを十分に行い、ある程度梨状筋の柔軟性を取り戻してから、外旋方向のストレッチも行いましょう。

梨状筋症候群を改善するツボ

梨状筋症候群を改善する、梨状筋のあたりにあるツボを紹介します。

環跳(かんちょう)

環跳のツボ

  • 仙骨裂孔と大転子の頂点を結ぶ線を3等分し、大転子の頂点から3分の1のところに取る。
  • 上前腸骨棘と大転子の頂点とを結ぶ線を3等分し、大転子の頂点から3分の1のところに取る。(別説)

環跳はお尻の、ちょうど梨状筋の上にあるツボです。

梨状筋はお尻の奥の方(内部)にある筋肉です。そのため、梨状筋を探し出すことも、環跳のツボを見つけるのも少しコツが必要です。

セルフケアの一環として梨状筋を刺激する場合は、テニスボールやゴルフボールなどをお尻にあてて、少しずつ体重をかけていきましょう。大腿骨にあたらぬよう注意しながら試してみてください。

おわりに

今回は、座骨神経痛の原因の一つである梨状筋症候群についてまとめました。座骨神経痛というと、ヘルニアや狭窄症といった構造的な変化が原因と考える人が多く、十分な検査・知識がないままに手術に踏み切ってしまう人が多くいます。

まずは自分の坐骨神経痛の症状の出方や、生活習慣を確認し、梨状筋症候群の検査を行ってみてください。デスクワークが多い方から、日常的にスポーツを行う方まで、多くの方に梨状筋症候群発症の可能性があります。

また、梨状筋が原因で起こるだけに、しっかりとストレッチを行えば予防できます。日々のケアも忘れずに行いましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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