【列欠(列缼)】寝違え・首のコリを改善する経穴(ツボ)の紹介

列欠ツボ 361+α

今回は、【列欠(れっけつ)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

列欠は肺に所属するツボですが、大腸の経絡とのつながりがある点や、頭・項(うなじ)を治療する特効穴である点など、幅広く用いることができます。特に寝違え時の治療に刺激をすることが多いツボなので、セルフケアにもピッタリなツボと言えます。

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列欠(れっけつ)の位置や所属経絡

列欠というツボの位置や、所属する経絡について確認していきます。

列欠の位置

前腕橈側、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の間、手関節掌側横紋の上方1寸5分。

新版経絡経穴概論

列欠は手首の親指側、少し上(肘寄り)にあるツボです。手の親指の幅が1寸なので、手首から親指1本と少し肘寄りに列欠のツボをとります。

列欠の所属経絡と特徴

列欠は手の太陰肺経に所属するツボです。肺経は胸から始まり、手の親指に伸びる経絡です。

  • 四総穴(しそうけつ)

体に作用するツボを四つに分類すると、合谷・列欠・足三里・委中があります。その中でも、列欠は頭項(頭やうなじ)に効くツボと考えられています。

  • 合谷:面目を治す
  • 列欠:頭項を治す
  • 足三里:肚腹を治す
  • 委中:背腰を治す
その昔、王様を鍼灸治療する際、衣服を脱がすことなく治療する必要がありました。そのため、衣服を脱がさずに刺激できて、かつ効果の高いツボが四総穴のような扱いになっています。(※諸説あり)
  • 肺経の絡穴

列欠は肺経の絡穴(らっけつ)です。肺経は列欠を通して手の陽明大腸経とつながっています。列欠への刺激は、所属する経絡である肺だけでなく、大腸にも影響を与えます。

各経絡は末端部(始まりと終わり)と、絡穴で他の経絡と連結しています。
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列欠のツボの治療効果まとめ

列欠を刺激することで、期待できる効果をご紹介します。列欠は手首にあるので、温灸も押圧もしやすいツボです。

寝違えに

朝起きた時に、首が動かない、首を動かすと激痛が走る、そんな「寝違え」の経穴はありませんか?

列欠は寝違えに効果的なツボの1つです。肺経の経絡は直接首まで伸びている訳ではありません。しかし下記の2点からも頚部の緊張を解き、結果的に寝違えが治ると考えられます。

  • 肺経は上腕・前胸の緊張を緩める。
  • 大腸経が肩周り、首の緊張を緩める。

列欠への刺激は、肺経の経絡を通じて胸から腕にかけての緊張を緩め、大腸経の経絡を通じて頭・首から肩、腕にかけての緊張を緩めると考えられます。

こうした腕、肩周りを緩める働きが、寝違えの改善にピッタリなのでしょう。

呼吸器の不調に

列欠は肺経に属するツボなので、風邪や花粉症、扁桃炎など呼吸器の不調にも効果的です。

東洋医学において、肺とは呼吸に関わる全ての器官を指します。鼻、のど、気管支、そして肺、全て合わせて「肺」です。

列欠はそんな肺に属する重要なツボなので、呼吸に関わる症状の多くを改善することができます。

顔面部の不調にも

列欠への刺激により、顔面神経麻痺や、軽度なものだと顔面部の肌荒れなどの改善も期待できます。これは絡穴として大腸経とつながることや、四総穴として頭を治療することからだと考えられます。

列欠が属する肺や表裏関係にある大腸は、表皮の状態をコントロールしています。列欠への刺激で、顔面部をはじめとする皮膚の荒れなども改善してくれます。

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列欠とあわせて刺激したいツボ

列欠とあわせて刺激をすることで、より治療効果が高まるツボをご紹介します。

今回は寝違えの特効穴である「落枕(らくちん)」です。

落枕(らくちん)

手背、第2・第3中手指節関節の間の近位陥凹部に取る。

新版経絡経穴概論

落枕は手の甲側、人差し指と中指の付け根にあるツボです。掌側には手の厥陰心包経に所属する「労宮(ろうきゅう)」というツボがあり、その反対側にある落枕を「外労宮」とも言うことがあります。

  • 寝違えの特効穴

落枕は正経(経絡として認められているもの)には含まれないツボです。落枕のように所属する経絡がなく、それでも固有の疾病を治療することができるツボを「奇穴(きけつ)」と言います。

正経:肝・心・脾・肺・腎・心包、胆・小腸・胃・大腸・膀胱・任脈・督脈の14経絡。

正経に属するツボは、治療をする際に下記のような流れが一般的です。

  1. 正経のツボ刺激
  2. ツボが所属する臓腑が反応
  3. 治癒反応

一方、奇穴においては臓腑に働きかけるものもありますが、より直接的に治癒反応を起こすイメージがあります。

  1. 奇穴のツボ刺激
  2. 治癒反応

落枕は刺激をすることで寝違えを治療できる、まさに「症状を治すためのツボ」だと言えます。

 

おわりに

今回は列欠というツボについてまとめてみました。肺経に属し呼吸器を整える働きがある他、寝違えなどの首の痛みやコリの特効穴でもあります。列欠は特に肺経と大腸経をつなぐ働きのあるツボなので、治療でも幅広く活躍するツボです。

あわせて刺激すると寝違えにより効果的な落枕のツボも試してみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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