【耳門・聴宮・聴会】耳・聴覚の異常を改善する経穴(ツボ)

耳門・聴宮・聴会のツボのイメージ 361+α

今回は、耳の前に並ぶ【耳門(じもん)・聴宮(ちょうきゅう)・聴会(ちょうえ)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

「耳」や「聴く」という字が使われている3つのツボは、耳の穴の手前に縦に並んでいます。それぞれ違う経絡に所属しながら、一様に耳の不調に効果のあるツボです。

それぞれのツボの所属する経絡や特徴などもあわせてまとめてみます。

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耳門・聴宮・聴会の位置と所属経絡

耳門、聴宮、聴会は、耳の前に3つ縦に並んでいます。

ツボの位置は、耳珠(じじゅ)を中心に確認するとわかりやすいです。

耳門(じもん)の位置と特徴

顔面部、耳珠上の切痕と下顎骨の関節突起の間、陥凹部。

新版経絡経穴概論

まずは一番上にある耳門のツボからご紹介します。耳門は耳珠のやや上にあります。

  • 耳門の経絡と特徴

耳門は手の少陽三焦経に所属するツボです。三焦の経絡は、手の薬指から始まり腕をのぼるように伸び、肩を通り耳の周りを巡り耳門に至ります。

足の少陽胆経、手の少陽三焦経は耳の後ろから耳の中に入り、耳門のツボから前に出てくるためこの名前がついたようです。

耳門の所属する三焦は、体の水分に関わる腑です。難聴の種類で言えば、「閉塞感のあるような耳鳴り」に、三焦経のツボや耳門が効果的です。

聴宮(ちょうきゅう)の位置と特徴

顔面部、耳珠中央の前縁と下顎骨関節突起の間の陥凹部。

新版経絡経穴概論

聴宮は耳珠と同じ高さにあります。口を軽く開くと、顎関節の動きにあわせて少し凹むところが聴宮のツボです。

  • 聴宮の経絡と特徴

聴宮は手の太陽小腸経に所属するツボです。小腸の経絡は、手の小指の先から肩甲骨を巡り耳に終わります。

手の太陽小腸経、手の少陽三焦経、足の少陽胆経は、聴宮を交会穴として交わります。「物が耳を塞いで聞こえないような難聴」を治療すると言われています。

聴宮が所属する小腸は、熱がこもりやすい性質を持ちます。のぼせなど上部に熱がこもっているような症状に加え、耳鳴りや難聴がある場合には小腸に属するツボや聴宮がオススメです。

聴会(ちょうえ)の位置と特徴

顔面部、珠間切痕と下顎骨関節突起の間、陥凹部。

新版経絡経穴概論

聴会は耳珠のやや下方にあります。口を開くと大きく凹むところです。

  • 聴会の経絡と特徴

聴会は足の少陽胆経に所属するツボです。胆経は、耳を経た後に側頭部を往復するように巡り、肩に伸びています。

「会」には「集まる」という意味があり、聴会のツボに音が集まることで聴覚が発揮されることから名前がついたようです。

聴会が所属する胆の腑は、肝と表裏関係にあり、ストレスに影響されやすい性質を持ちます。高音の耳鳴りは特に肝が原因であることが多いので、肝・胆のツボか聴会を刺激しましょう

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耳門・聴宮・聴会のツボの治療効果まとめ

耳門・聴宮・聴会はその位置からも、耳の不調に対する特効穴です。また、他にも顔面神経の麻痺などに用いることがあります。温灸も押圧もしやすい部位です。養生や時間が取れる時には温灸で、ふとした時に感じる耳の不調には押圧刺激が良いでしょう。

耳の疾患に

3つのツボはどれも、耳の不調を改善する特効穴です。特に下記の2つの症状には必ずと言っても良いほど組み合わされます。

  • 耳鳴り
  • 難聴

中耳炎など耳に起こる炎症に関しては、効果があるという説もありますがオススメはしません。しっかりと病院に受診しましょう。

顔面神経麻痺に

3つのツボを刺激することで、顔面神経麻痺にも効果があります。

脳から始まる神経の1つである顔面神経は、耳の前のあたりを通って顔に広がっています。

ちょうどその出どころが、耳門・聴宮・聴会のツボが並ぶあたりなので、この3つに顔面神経の治療効果が認められています。

めまいに

耳の奥には鼓膜があり、さらに奥に聴覚をつかさどる器官があります。そのすぐ近くに、平衡感覚をつかさどる器官もあります。

そのため、耳の不調とあわせてめまいなどの平衡感覚の異常が起こることがあります。有名なものだと、メニエール病などがあります。

また、耳の症状は五臓の腎の働きの低下で起こることが多くあります。年齢的な節目(更年期など)に起こるめまいは、腎の働きの低下かもしれません。腎は足腰の力強さを保つ臓器でもあります。「しっかりと立つ」ためには、足腰の筋力と平衡感覚が大切ですよね。何となくフラつくような時は、腎の働きを整えてみるのもオススメです。

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おわりに

今回は耳に関わる耳門・聴宮・聴会のツボをまとめてご紹介してみました。それぞれ所属する経絡は異なるものの、どれも耳の前を通過し、耳に起こる不調を改善するツボです。

加齢や過労など、耳の不調は様々な要因で引き起こされてしまいます。また、耳は聴覚のほかに平衡感覚も関係する大切なパーツです。原因をはっきりさせて、治療の一助にツボ刺激を試してみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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