椅子に座って股割りの練習をして股関節の動きを獲得しよう

椅子での股割り練習 股関節・下肢

今回は、股割りの練習方法の一つとして、椅子に座って行うものを紹介します。椅子に座った状態で股割りの練習をすることで、いくつかのメリットがあります。

  • 股関節の動きにフォーカスしやすい。
  • 骨盤を立てたままにしやすい。
  • 大腿部の筋肉の柔軟性の影響が少ない。
  • 正しい姿勢で股割りを行いやすい。

股割りだけでなくストレッチ全般に言えるのが、「正しい姿勢で、狙った筋肉を伸ばすことが重要」という点です。股割りは特に、単一の筋肉を狙ったストレッチではなく、その動作を獲得するための運動です。多くの筋肉・関節構造が関与するだけに、それを一つ一つに絞ってストレッチを行うことも重要です。

予備知識

鍼灸師・按摩マッサージ指圧師という「体のプロ」である職業柄、「股割り(開脚180度)くらいできるようにしてみたい」という思いがありました。

2016年頃に股割りに挑戦して以来、少しずつですが180度に近づいています。しかし、自分でやってみて「○○日で誰でも開脚180度になる」というアドバイスはできないと実感しました。

私の股割りチャレンジを通して、

  • 自分の体を観察し、年単位の体の変化をゆっくり楽しむ。
  • 無理のない範囲でケアをする。
  • 股割りを通して痛みの少ない体を手に入れる。

そんな風に一緒にチャレンジをする人が増えたら嬉しいです。

スポンサーリンク

椅子に座った股割り練習の流れ

股割りの基本である、骨盤を前傾させる「立腰(りつよう)」と、腰椎の生理的な前弯を維持したまま練習をしましょう。

立腰を意識して椅子に座る

椅子での立腰

骨盤を立てる立腰を意識して、椅子に座ります。お尻の坐骨に体重を乗せるようにイメージすると、立腰の姿勢を捉えやすいです。

立腰を維持したまま、椅子の上で脚を開いていく

椅子での立腰・開脚

上半身の状態(腰椎の生理的な前弯)、立腰を意識したまま、脚を少しずつ開いていきます。脚を開く時に、膝だけ開きすぎたり、足先だけ外に広げて膝が内側に入ったりしないように注意しましょう。

股割り時の脚の角度イメージ

立腰を崩さないように上半身を倒していく

椅子での立腰・股割り

開いた脚の間に体をもぐらせるようなイメージで、上半身を倒していきます。この時、骨盤を前傾させる立腰と、腰椎の生理的な前弯を維持することが重要です。

股割り失敗例

股関節を動かさずに、腰椎のあたりから背中を丸めるように前屈してしまうと、股割りの練習にはなりません。同じ「体を前に倒す動き」でも、その軸を股関節にもってくるのが股割りです。

慣れてきたら徐々に脚を広げていく

ここまでの動作がスムーズになってきたら、脚を広げていきましょう。注意すべき点は、上述した通りです。

  • 骨盤を立て、立腰を維持する。
  • 腰椎を曲げず、生理的な前弯を維持する。
  • 脚を開く時、膝下(下腿)の角度に注意する。

単に脚を開くことを目的とせず、正しい姿勢で、股関節を軸として体を前に倒すことが重要です。

相撲の四股の姿勢に似たストレッチになる

四股と股割りのイメージ

椅子に座らずに行うと、相撲の四股の姿勢に近いことがわかります。最初の頃は、股関節や内転筋が筋肉痛になりました。

椅子に座った状態での股割りや、最後に行っている四股の姿勢の時に、力が入っていて欲しいのは股関節の部分です。脚を開いた状態で維持する、骨盤を立てた立腰を維持する、体重を支える働きを、股関節の部分に集約させます。

スポンサーリンク

椅子に座った股割りのメリット・デメリット

以前、股割りは開脚とは違い、意識するべき点があるということをまとめました。

股割りにおいては、主に骨盤を立てる(前傾する)立腰の意識と、腰椎の生理的前弯を意識することが重要です。その状態で脚を開くことで、股関節の機能を高めることができます。

椅子での股割りのメリット

椅子で股割りの練習をするメリットは、下記の点が考えられます。

  • 大腿部のかたさに影響されない。
  • 骨盤を立てる立腰が意識しやすい。
  • 腰椎の生理的前弯を維持しやすい。
  • 股関節の動きに集中できる。

床に座って脚を開いていくと、大腿部、特に太ももの裏(ハムストリングス)の筋肉のかたさに影響され、姿勢が崩れがちです。結果として、体を前に倒してもストレッチされるのは太ももの裏の筋肉ばかりになり、重要な股関節の動きは少なくなってしまいます。

椅子に座って脚を開くことで、太もものかたさを関与させずに股割りを行うことができます。

椅子での股割りのデメリット

メリットで述べたように、椅子に座っての股割りでは、太ももの筋肉の柔軟性を考慮していません。そのため、椅子での股割りがうまくできても、床上での股割りができるようになるわけではありません。

あくまで、股関節を軸とした動きをイメージするためのものです。椅子での股割りの練習だけでなく、床上での練習もあわせて行うことで、太ももの柔軟性も高めていきましょう。

おわりに

今回は椅子を用いた股割りの練習方法をまとめました。脚を大きく開くことに集中してしまうと、股関節の機能などは十分に高まらず、単なる開脚のストレッチになってしまいます。

まずは体に、理想的な姿勢である立腰と腰椎の生理的な前弯を覚えさせるのが重要です。椅子を使うことで、他の筋肉のかたさは気にせずに股関節の動きに集中することができます。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

コメント