五臓の肝を整える経穴(ツボ)のまとめ

経穴のイメージ 経穴(ツボ)

東洋医学における、五臓の肝の基本的な働きや養生の注意点を以前まとめました。

また、実際に起こる症状を参考に、肝の不調に気付き、対策をとる方法や、それらの症状について「証」を立て、治療を進める流れも紹介しました。

今回はこれらの肝という臓器の性質を踏まえ、【五臓の肝を整える経穴(ツボ)】をまとめていきます。

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肝経の経絡のまとめへ

足の厥陰肝経は足の親指の先から始まり、下肢を上り、鼠径部を通って胸のあたりまで伸びる経絡です。

肝経に所属するツボであれば、ある程度どのツボでも肝を整える働きがあります。比較的刺激しやすい部位を通る経絡なので、それぞれ試してみてください。

その中でも、特に効果が高く、私たち鍼灸師も常用するツボをご紹介します。

肝の疏泄の働きを改善し、気を巡らせるツボ

肝の働きである「疏泄(そせつ)」がうまく働かないと、気の巡り、血の巡りが悪化します。多くの不調の根底に、肝の疏泄の低下や気の停滞である「気滞(きたい)」があります。

そうした気の滞りを改善する、肝の働きを取り戻すようなツボを紹介します。

太衝(たいしょう)

太衝は肝の原穴(げんけつ)といわれる重要なツボで、肝の働きを整える作用が強いツボです。特に肝の働きが低下し、気が滞る気滞の改善に効果的です。

部位も、足の甲のわかりやすい部分にあります。指で押し込んだり、温灸もしやすいツボです。

行間(こうかん)

熱を持ちやすい肝の熱を冷ます効果が高いツボです。頭に血が上りやすい人や、目の充血、かゆみに効果的です。

行間も先述した太衝の近くにあり、刺激しやすいツボです。

内関(ないかん)

内関は肝ではなく心包に所属するツボです。心の働きをサポートすることで血の巡りを助け、自律神経を整える働きがあります。

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肝の蔵血の働きをサポートするツボ

肝には血をためておき、必要に応じて循環させる「蔵血(ぞうけつ)」の働きもあります。

貧血などの一般的な循環の不調だけでなく、目の疲れや乾き、筋肉のしびれやこりなども、血の栄養が届いていないことが原因の一つにあります。肝の血を充実させる効果の高いツボをご紹介します。

血海(けっかい)

肝の蔵血の働きを助ける、血を補う作用の強いツボです。血海は肝ではなく五臓の脾に所属するツボで、飲食物から血を生成する働きをサポートします。

三陰交(さんいんこう)

血海のツボと同様、三陰交も血に関わる不調に効果的なツボです。

三陰交のツボでは、肝・腎・脾の3本の経絡が交わると考えられています。多くの臓器に働きかけることができるツボなので、治療効果が高く常用されますが、その分注意も必要な場合があります。

表裏関係にある胆を整え、筋肉や爪の不調を改善するツボ

肝がつかさどるといわれる筋や爪などの状態は、肝と表裏関係にある六腑の胆を整えることで改善することもあります。また、胆の働きを整えることで、表裏関係にある肝の働きが整うこともあります。

肝の働きを整えるために、肝の経絡だけでなく、表裏関係の胆のツボもあわせて刺激してみましょう。

陽陵泉(ようりょうせん)

陽陵泉は六腑の胆に属し、全身の筋肉の状態を整える働きの強いツボです。

部位としても、脛のやや外側にあり、刺激しやすいツボです。

帯脈(たいみゃく)

帯脈のツボも、胆に属します。

帯脈は特に、脇や胸の張りを感じた時に刺激をすると、緊張が緩むような効果のあるツボです。他にも、腰痛時に用いることの多いツボです。

おわりに

ツボへの刺激は、「気持ち良いくらい」がちょうど良いです。強く刺激をすれば効果が高まるわけではありません。

セルフケアに用いる温灸や、刺激の仕方などをまとめた記事もありますので、参考にこちらも見てみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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