後頭部に起こる頭痛の原因や対策・改善の経穴(ツボ)まとめ

後頭部の痛み 治療
東洋医学において、後頭部に起こる頭痛を太陽頭痛と言います。後頭部の頭痛は特に背中・腰の筋肉の緊張との関係が強く、足の太陽膀胱経の経絡の流れに沿って治療を行うことが多くあります。また、スマートフォンやパソコン作業が増えたことによる眼精疲労ストレートネックも、太陽頭痛の原因となります。正しい姿勢を意識することに加え、気がついたら首を伸ばすようなストレッチを取り入れましょう。

 

今回は、【後頭部の頭痛】の原因や、治療のためのツボなど東洋医学的な対策などをご紹介します。

後頭部の頭痛を東洋医学では「太陽頭痛(たいようずつう)」と言います。東洋医学では、頭痛の起こる部位ごとに原因や治療法が異なると考えています。後頭部の頭痛は特に、背中や腰などの筋肉のコリが原因である場合や、ストレートネックのような姿勢の崩れなどが絡む場合があります。

一般的な偏頭痛や緊張型頭痛といった分類はせず、頭痛を東洋医学的に分類して、その対策をご紹介していきます。

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後頭部の頭痛の原因

後頭部の頭痛につながるような一般的な原因を考えてみます。

背中から腰にかけての筋肉の緊張

私たちの体にある筋肉は、単体での働きの他に、複数の筋肉が協調することで色々な動きを可能にしています。

いくつかある筋肉・筋膜の連結のうち、足底から下半身の裏側、背中から頭まで伸びる連結があります。

Thomas W. Myers「アナトミートレイン」

この筋膜の連結は足の太陽膀胱経の経絡の流れととても似ています。

ご紹介した後面に伸びる筋膜のつながりを、スーパーフィシャルバックライン(SBL:Superficial Back Line)と言います。

こうした筋肉・筋膜の連結からも、下半身の後面や背中・腰のコリが後頭部のコリにつながることがあります。

「普段から背中や腰のコリを感じていて、時々後頭部の頭痛が起こる」という人は、背中や腰周りからコリや緊張をほぐすことで後頭部頭痛の予防につながります。

肩こり・ストレートネックなど姿勢の崩れを確認

「頭の重さは約5kgから6kgある」というのを聞いたことがありますか?

そんな重たい頭を支えているのは、首の細かい筋肉です。そのため、姿勢の崩れなどで頭の位置が正しい場所にないと、その頭を支える首の筋肉がこってしまいます。

最近ではスマートフォンやパソコンでの作業が増え、ストレートネックに悩む人が増えています。本来は湾曲のある首の骨(頚椎)がストレートになってしまい、頭を支える筋肉のバランスが崩れてしまいます。特に下向きになり、頭を前に倒す時間が長いと、頭を支える後頭部の筋肉の緊張が続いてしまいます。こうした筋肉のコリが、後頭部の頭痛につながります。

 

東洋医学では【後頭部頭痛=太陽頭痛】

東洋医学において頭痛を分類して考える時に、後頭部に起こる頭痛を「太陽頭痛(たいようずつう)」と言います。これは、主に足の太陽膀胱経の経絡が首の後ろから後頭部を通るように伸びている点などからきていると考えられます。

他にも、おでこ(前頭部)に起こる「陽明頭痛(ようめいずつう)」や、こめかみ(側頭部)に起こる「少陽頭痛(しょうようずつう)」などがあります。東洋医学ではこのように、頭痛の起こる部位によって分類を行い、それぞれの痛みの出方に合わせた治療を行なっていきます。

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後頭部頭痛改善の経穴(ツボ)

後頭部の頭痛を鍼灸治療する時に、実際に用いるツボをご紹介します。刺激しやすいツボをまとめてありますので、試してみてください。

【局所】後頭部にあるツボ

後頭部にあり、頭を支え、頭の位置を微調整する筋肉にあるツボをご紹介します。

風池(ふうち)

前頸部、後頭骨の下方、胸鎖乳突筋と僧帽筋の起始部の間、陥凹部。

新版経絡経穴概論

風池は後頭部の、首との境目にあるツボです。境目の真ん中と、後頭部の端の間くらいにある凹みに風池はあります。

【太陽経】手足にあるツボ

後頭部に起こる「太陽頭痛」を改善する、太陽の経絡に所属する代表的なツボをご紹介します。

委中(いちゅう)

膝後面、膝窩横紋の中点。

新版経絡経穴概論

委中は膝の裏にあるツボです。膝を曲げた時にできるシワの、ど真ん中にあります。

次髎(じりょう)

仙骨部、第2後仙骨孔。

新版経絡経穴概論

次髎は骨盤の骨の一部である、仙骨(せんこつ)に空いた孔にあるツボです。

【四総穴】頭項の特効穴

四総穴(しそうけつ)とは、「体を大きく4つに分けた時に、それぞれを治療するツボ」です。その中でも特に、頭部・項(うなじ)を治療するツボに「列欠(れっけつ)」があります。

四総穴は他に、肚腹に足三里、顔面に合谷、腰背に委中のツボがあります。詳しくは「要穴まとめ」の四総穴の項目にまとめてあります。

列欠(れっけつ)

前腕橈側、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の間、手関節掌側横紋の上方1寸5分。

新版経絡経穴概論

列欠は手首の親指側、少し上(肘寄り)にあるツボです。

おわりに

今回は頭痛のなかでも特に後頭部に起こるものについてまとめてみました。頭痛の起こる部位ごとに、それぞれ治療方法が異なる点は東洋医学の独特のアイディアです。

後頭部は太陽経が深く関わり、背中や腰、肩の筋肉のコリや、姿勢の崩れが原因で頭痛が現れる印象です。特に最近多いのが、ストレートネックによる後頭部の頭痛です。パソコンやスマートフォンを操作する際、下を向く時間が長くなることでストレートネックにつながると考えられています。頭の重さは5kg〜6kgくらいあると言われ、その重さを支えるのは首の筋肉です。まずは頭を前に倒さずに作業する習慣をつけ、気がついた時に少し首回りのストレッチをするようにしましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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