【肩髃】四十肩・五十肩、皮膚の不調を改善する経穴(ツボ)の紹介

肩髃ツボ 361+α

今回は、【肩髃(けんぐう)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。肩髃は肩にあり、肩関節に起こる痛みや可動域の問題を治療するために常用されるツボの一つです。また、手の陽明大腸経に所属し、特に皮膚の疾患を治療する特効穴でもあります。

局所の痛みから、体質改善まで幅広く効果のあるツボなので、参考にしてみてください。

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肩髃(けんぐう)の位置と所属経絡

肩髃というツボの位置や、所属する経絡について確認していきます。

肩髃の位置

肩周囲部、肩峰外縁の前端と上腕骨大結節の間の陥凹部。

新版経絡経穴概論

肩髃は肩にあるツボです。脇を開くように腕をあげた時に、肩にできる前側の凹みに肩髃はあります。筋肉でいうと、三角筋の中部線維の前縁あたりです。

肩髃の所属経絡と特徴

肩髃は手の陽明大腸経に所属するツボです。大腸経は人差し指の末端から始まり、腕、肩を通り鼻の脇まで伸びる経絡です。

  • 「髃」=肩甲骨

肩髃のツボは、肩にあり、肩関節に起こる不調を改善するためその名前がついたと考えられています。

  • 皮膚病の特効穴

肩髃には「要穴(ようけつ)」としての特性はありません。しかし古来からの経験的に、皮膚病に対する特効穴として用いられることの多いツボです。大腸経に所属することから、肩髃の刺激は大腸に働きかけ、腸内環境を整えることで皮膚の状態を改善すると考えて良いでしょう。

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肩髃のツボの治療効果まとめ

肩髃を刺激することで、期待できる効果についてご紹介します。肩髃は肩にあるので、押圧も温灸もしやすいツボです。痛みを感じやすいツボなので、優しい温灸から始めても良いかもしれません。

肩関節の不調に

肩髃はその名前からも、肩関節との関係が深いツボです。四十肩・五十肩などの肩関節周囲炎には特に効果的です。

四十肩・五十肩は痛みの出る部位によって、罹患筋(問題のある筋肉)が異なります。肩髃のツボは、特に三角筋に痛みがある時に有効です。腕を上げたり、脇を開いた時に三角筋が痛む場合は、肩髃のツボを少し刺激してみてください。

皮膚病の特効穴

肩髃は肌・皮膚の不調を改善する特効穴の一つです。肩髃への刺激は所属する大腸に働きかけ、腸内環境を整えます。腸内環境が整うことで、結果的に皮膚の状態が良くなると考えられます。

同様に、皮膚の症状を改善する「曲池(きょくち)」というツボもあります。曲池も大腸経に属するツボで、特に体の余分な熱をさます働きが強いツボです。私の治療イメージとしては、曲池が熱を冷ます「清熱(せいねつ)」の働きが強く、肩髃は「解毒」の働きが強いです。体内に余分な熱がこもり、それを発散させようと体が反応を起こす皮膚の痒み・発疹・荒れなどには曲池を用います。食の偏りなどで腸に負担がかかり、体から異物を追い出そうとする反応が起こす皮膚の異常には肩髃を用います。

あくまで私の治療イメージですが、もちろんそれぞれの症状に対し、どちらのツボも有効です。より効果的なツボとなるとどちらかという点と、症状を細かく確認した上でツボを選んで刺激をするということを紹介する一例として捉えてください。

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肩髃とあわせて刺激したいツボ

肩髃とあわせて刺激をすることで、より治療効果が高まるツボをご紹介します。

合谷(ごうこく)

手背、第2中手骨中点の橈側。

新版経絡経穴概論

合谷は手の人差し指の付け根から手の甲に移行する場所にあるツボです。人差し指の付け根の骨(第2中手骨)を横から押し込むように刺激してみてください。

  • 整腸作用の強いツボ

肩髃と同様に、合谷は手の陽明大腸経に所属するツボであり、原穴(げんけつ)の特性を持つツボです。大腸の状態を現す診断点でもあり、治療点でもあります。

原穴は特に臓器の不調が現れるツボです。

最近、腸内環境と皮膚の関係性について取り上げられることが多くなりました。肩髃も大腸経に属し、皮膚病の特効穴としての特徴を持ちますが、大腸に働きかける度合いは合谷の方が強いと考えられます。

その時出ている肌の荒れや痒み、乾燥などは肩髃で対処し、根本的な体質改善には合谷や「曲池(きょくち)」を用い、腸内環境から皮膚の状態を整えていきましょう。

おわりに

今回は肩髃というツボについてまとめてみました。肩髃は肩関節の不調に効果的なツボである他、腸内環境を整える働きのあるツボです。特に、皮膚・肌の悩みに効果的なツボなので、消化器(便秘・下痢など)の悩みに加えて肌の状態が悪い時には、肩髃のツボを刺激してみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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