腎精不足体質にオススメな補腎の働きを持つ食材・食事

腎精不足を改善する食材 予防・未病治

今回は、東洋医学における腎精の不足体質の人にオススメな食事・食材を紹介します。

東洋医学の独特の考えで、五臓の腎には精(せい)という生命力の源が貯蔵されています。加齢や過労などで五臓の腎を消耗すると、精を蓄えておくことができず、泌尿器の不調、足腰のだるさといった腎精不足の症状が現れます。

最近では、腎の働きを整えて精を補充することがアンチエジングにもつながると言われています。いつまでも若々しく、たくましくいるためにも、腎精不足を解消する補腎の食材をとりましょう。

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こんな人は腎精不足かも?!体質タイプ

腎精不足のチェックリストは下記の通りです。

  • 年相応以上の老化現象
    • 白髪・抜け毛、記憶力の低下、聴力の異常、骨が弱くなるなど
  • 年相応以下の成長・発育
    • 夜尿症、成長・発育不良、成長痛など
  • 泌尿器・生殖器の不調
    • 尿漏れ、失禁、インポテンツ、不妊など

生命力の源である精が不足することで、第一に成長・老化の異常が起こります。年齢にそぐわない老化現象、発育不良があれば、腎精の不足を疑いましょう。腎精は生命力の源であり、気や血の源にもなります。そのため、気血の不調である気虚(ききょ)や血虚(けっきょ)などの根底に、腎精不足があることもあります。また、生命力を蓄え、それを次世代につなぐ機能も腎の働きの一つです。そのため、生殖器の不調や不妊などの原因に腎の働きの低下が挙げられます。

腎精不足は、過労や加齢、性交渉の過多、冷えなどで腎の働きが低下すると起こります。改善のためには、五臓の腎の働きを高め、精の貯蔵をサポートすることが大切になります。

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腎精不足体質にオススメの補気の食材

腎精不足の体質にオススメな食材をまとめていきます。五臓の腎の働きを高め、精を補充する「補腎」の食材がオススメです。特徴としては、種や実のもの、黒いもの、海のものが補腎の食材として有効です。

種や実の食材

生命力(精)を次世代につなげる役割のある種や実のような食材は、同様の役割がある五臓の腎を養い、精を補充します。

くるみ

くるみは五臓の腎を養う補腎の効果が高く、アンチエイジングも期待できる食材の一つです。腎を養い精を蓄えることで腎精不足を解消し、滋養強壮や体力回復、耳鳴りや冷えを改善する効果もあります。

くるみは腎の他に五臓の肺を養う効果もあります。くるみの持つ油分は肺や腎に潤いを与え、慢性的な咳や肌の乾燥、便秘の解消にもつながります。

手軽に手に入り、万能とも言えるくるみですが、一度にたくさん食べると消化器に負担をかけすぎるため注意が必要です。どこかの間食で食べたり、食事に少し追加する程度で十分効果があるので、少量から試していきましょう。

栗は体を温め、五臓の腎と脾を養う効果の高い食材です。脾を同時に養うことで、飲食による精の補充を促し、腎精不足を解消します。

腎には「先天の精」と「後天の精」をあわせる形で精が貯蔵されています。このうち先天の精は両親から受け継ぐ遺伝的な精です。一方、後天の精は自分で飲食することで補充していく精です。消化・吸収を統括する五臓の脾を養うことで、後天の精を補充する働きを高め、腎精不足を改善しましょう。

黒い食材

五行説において、五臓の腎に該当する色は黒です。そのため、黒い食材は腎を養う効果が期待できます。

黒ごま

黒ごまには腎を養い、耳鳴り、肌の乾燥を改善する効果が高くあります。

黒ごまだけでなく白ごまにも、滋養強壮や体力回復、肌の乾燥や便秘の改善など、加齢や疲労に伴う症状を改善する効果があります。しかし、黒ごまの方が五臓の腎に働きかける効果が高く、腎精不足の解消には向いている食材と言えます。

寒い時期に、ホットミルクなどに黒ごまを擦って混ぜ合わせると、体を芯から温めてくれるのでオススメです。

黒豆

黒豆にも体力回復や滋養強壮、胃腸の調子を整える効果などがあります。黒豆は特に、五臓の腎をサポートし、水分代謝を調整する効果も期待できます。腎の泌尿器としての働きを助け、余分な水分を排泄することで、むくみなどの改善にもつながります。

黒豆の甘みは体を適度に温め、五臓の脾も養います。しかし、甘みをとりすぎるとかえって五臓の腎を消耗することもあります。腎精不足解消に効果的な食材でも、食べ過ぎは禁物です。

海のもの(特に貝類)

五臓の腎は鹹(しおからい)味に栄養されます。字は難しいですが、一般的な塩辛い味に近いと考えて問題ありません。

あさり、しじみ、はまぐり、ホタテなどの貝類が持つ鹹味は五臓の腎を養い、腎精不足を解消します。貝類には特に腎の陰なる力を補充する働きが高く、腎精不足による腎陰虚(じんいんきょ)に効果的です。陰なる力が低下して起こる、不眠やほてり、排尿異常を、腎を養うことで改善していきます。

お肉なら豚肉

豚肉は疲労回復にも効果的で、五臓の腎を養い、腎精不足を解消する食材です。

豚肉は精力を高め、滋養強壮の効果があります。五臓の脾と腎を養うことで、虚弱体質などにも効果的です。病み上がり時の体力の回復や、産後の母乳不足にも効果的とされます。

総評:腎精不足には、種・黒・海の食材を選ぼう

腎精不足を改善するためには、五臓の腎の働きを整え、精を補充していく必要があります。腎の働きは、特に種や実のもの、黒いもの、海のものによって整います。そして、腎の働きが整うことで、飲食物から得る後天の精を補充することができるようになり、腎精不足は解消されます。

つまり、どんなに良いものを食べても、それを消化する脾胃の働きが低下していれば精は補充できません。また、脾胃の働きが正常でも、腎の働きが低下していれば、精を貯蔵することができません。正しく飲み食いをして、それを適切に消化・吸収し、自分の生命力(精)につなげるためには、一つの臓腑の働きだけでなく、全体を通して機能的に働く必要があります。

おわりに

今回は腎精不足体質の人にオススメする、腎を養い精を補う「補腎」の働きのある食材を紹介しました。食材としては、種や実のもの、黒いもの、海のものが腎を養い精を補うのに効果的です。

腎精の枯渇は老化現象として体に現れるため、アンチエジングを意識した薬膳などが注目されてきています。しかし、そうした食材を適切に消化・吸収するためには、他の臓腑の働きも正常でなければなりません。アンチエイジングに効果的だからと、偏って食べ過ぎることなく、バランスの良い食事の中に付け足す程度から始めていきましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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