【陰陵泉】婦人科疾患や下痢、むくみを改善する経穴(ツボ)

陰陵泉の詳細 361+α

今回は、【陰陵泉(いんりょうせん)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

陰陵泉は女性なら知っておいて損のないツボの1つです。婦人科疾患や、全身のむくみなどを改善してくれるツボです。また下痢や消化不良など、消化器の不調も改善するツボなので、女性だけでなく男性も必見のツボです。

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陰陵泉(いんりょうせん)の位置と所属経絡

陰陵泉というツボの位置や、所属する経絡について確認していきましょう。

陰陵泉の位置

下腿内側、脛骨内側顆下縁と脛骨内縁の後際、陰陵泉の下方3寸。

新版経絡経穴概論

陰陵泉はすねの骨の内側を膝に向かってなぞっていき、膝の下で指が止まるところにあります。すねの骨の内側沿いに、陰陵泉が所属する脾経の経絡が伸びています。

すねの内側は押すと痛みを感じる人が多いので、優しい圧で探してみてください。

陰陵泉の所属経絡と特徴

陰陵泉は足の太陰脾経に所属するツボです。脾経は足の親指の先から始まり、足、すね、太ももの内側を上がり腹部に伸びる経絡です。

  • 脾経の合水穴

陰陵泉が属する五臓の脾の働きをまとめると、下のようになります。

  • 【運化】飲食物の消化、吸収、運搬
  • 【統血】血を漏らさない
  • 【昇清】気血、臓腑を上にあげる、保つ

陰陵泉は脾経の中でも効果の高いツボです。運化の働きを高めて消化・吸収をサポートし、統血の働きを高めると婦人科疾患への良い効果が期待できます。内臓下垂や痔のような下垂症状にも、昇清を高めるように脾経を治療することで対応できます。

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陰陵泉のツボの治療効果まとめ

陰陵泉を刺激することで期待できる治療効果をご紹介します。陰陵泉はすねの内側にあるので、押圧も温灸もしやすいツボです。

消化器の不調に

五臓の脾は飲食物の消化・吸収・運搬をコントロールしている臓器です。そのため、消化器疾患には広く対応できます。

  • 食欲不振
  • 腹部膨満
  • 下痢・軟便 など

また、臓腑の下垂症状や痔、脱肛に対しても、脾の昇清の働きを高めることで対応できます。

むくみの解消に

陰陵泉の刺激は脾に働きかけ、体の水分代謝を高める効果も期待できます。

排尿障害にも効果があるため、体の余分な水分をうまく排出できるようになります。

  • 体が冷えている(冷え性)
  • 胃腸が弱い
  • むくみやすい

これらの症状があわさって出ている場合、陰陵泉を始め脾経のツボを刺激して、脾の働きを高めましょう。

婦人科疾患に

陰陵泉は婦人科疾患にも常用するツボです。脾の働きを整えることで血の循環も改善し、月経時の不調などにも対応できます。また、更年期障害の治療に組み合わされるツボの1つです。

特に足元の冷えは、脾経を通じて臓腑に悪影響を与えます。冷えが女性の天敵だというのも、こうした脾経の経絡の流れや脾という臓の特徴からも納得がいきます。

冷え性で月経時の不調が強い人は、月経周期にあわせて数日前から陰陵泉を温めるようにしてみてください。

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陰陵泉とあわせて刺激したいツボ

消化器や婦人生殖器に働きかけ、様々な不調を改善してくれる陰陵泉とあわせて刺激するとより効果的なツボをご紹介します。

三陰交(さんいんこう)

下腿内側(脛側)、脛骨内縁の後際、内果尖の上方3寸。

新版経絡経穴概論

三陰交はすねの骨の内側、内くるぶしの上3寸のところの骨際にあります。

3寸は指の幅4本分くらいの長さです。内くるぶしから指4本分上に三陰交はあります。
  • 下半身の冷えを改善する

三陰交は陰陵泉と同じ脾に属するツボです。ツボの効果としては陰陵泉と共通する部分が多く、その中でも三陰交は特に下半身の冷えを改善する働きが強いです。

  • 三つの陰経が交わる

足先から始まる厥陰肝経・太陰脾経、足裏から始まる少陰腎経の三つの経絡が三陰交で交わります。そのため三陰交への刺激によって、肝・脾・腎の三つの臓に働きかけることができます。

特に婦人科疾患や月経時の不調には、肝・脾・腎の働きの改善が必須です。

  • 刺激が注意なことも

三陰交への刺激には注意が必要なタイミングもあります。効果が高く有名なツボだからこそ、取り扱いには気をつけなければなりません。

特に妊婦さんの三陰交刺激は要注意です。詳しくは下記のページをご参照ください。

八髎穴(はちりょうけつ)

骨盤(仙骨)にある上髎・次髎・中髎・下髎、8つのツボを合わせて「八髎穴」といいます。

  • 骨盤内の不調に

仙骨にあいている孔それぞれに対応してツボがあります。八髎穴への刺激は仙骨の孔を通して骨盤内の臓器に直接的に働きかます。

八髎穴の中でも上から2つめの「次髎(じりょう)」は、婦人科疾患や泌尿・生殖器の不調に常用するツボです。陰陵泉や三陰交は遠隔からの刺激、八髎穴からは直接的な刺激を与えることで、さらに効果は高まります。

  • 下半身を強く温める

足に向かう血管や神経の多くは仙骨の付近を通って下に伸びています。また、仙骨の孔から出る神経もあります。

下半身の冷えに陰陵泉を温めるのも大切ですが、八髎穴も同時に温めるとさらに良いです。仙骨の孔を探さなくても、広く骨盤の後ろを温めるだけでしっかり効果があります。

 

おわりに

今回は陰陵泉というツボについてまとめてみました。陰陵泉は消化器の働きを整え、体の水分のバランスを改善する重要なツボです。また、婦人科疾患や月経時に随伴する不調も改善するツボなので、月経の前後は特に気にして温めてみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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