手足の冷え性を改善し体を芯から温める経穴(ツボ)5選

手足の冷えを改善するツボ 選穴・配穴

今回は、末端冷え性など、手足の冷えを改善する経穴(ツボ)をまとめます。

冷え性を改善するときに重要なのは、手足だけでなく、体幹部である背中や腰、お腹も一緒に温めることです。私たちの体は、内臓を優先的に温め、保護するように働きます。内臓の温度が低くなれば、生命活動を維持することが難しくなるからです。内臓を十分に温めることで、手足など末端部にも熱を届けることができるようになります。

東洋医学では、五臓の心が「温煦(おんく)」の働きをもって体を温めます。また、腎や脾など、冷えに弱い臓器を温めることで、からだ全体の温かさを保つことができます。

スポンサーリンク

手足の冷えを改善し体を温めるツボ

冷え性を改善するツボとして、体幹部にある大椎、気海、次髎のツボと、手にある陽池、内関、足にある三陰交と太渓を紹介します。

大椎(だいつい)

大椎は上背部にあるツボです。「陽脈の海」と呼ばれる督脈(とくみゃく)に所属し、体を温める「陽」の働きの強いツボです。

手に伸びる陽明大腸経、太陽小腸経、少陽三焦経の3つの陽の経絡が大椎で交差しています。大椎を温めることで、その熱は陽の経絡3本を温め、手の冷えを改善するだけでなく、全身を温める効果があります。冷え性体質な人には欠かせないツボです。

気海(きかい)

気海は下腹部にあるツボです。下腹部には消化器である腸や泌尿器、生殖器など、冷えに弱い臓器が集まっています。下腹部が冷えてしまうと、内臓の冷えにつながり、その冷えは全身を冷やす原因となってしまいます。

お腹に腹巻をつけると良いのは、こうした臓器の冷えを防ぐためでもあります。手足の冷えを感じるときには、気海だけでなく、下腹部全体を温めるように意識しましょう。

次髎(じりょう)

次髎は骨盤を形成する仙骨という骨にあるツボです。仙骨を温めることで、骨盤におさまる腸や泌尿器、生殖器を温めることができます。先述した気海のツボが、腹部を前から温めるのに対し、次髎は後ろから臓器を温めます。

他にも、仙骨のあたりを温めることで下肢(脚、足)に向かう血管を温める効果があります。腰部で温まった血が下肢に届くことで、下半身に起こる冷え性を解消します。また、自律神経に働きかけることで、体温調整や血液循環を改善する効果もあります。

内関(ないかん)

内関は手首の内側にあるツボです。内関は五臓の心を支える心包(しんぽう)という臓に所属するツボです。

五臓の心には、血を送りだすポンプの役割があります。常に動き続けている心は、その運動によって生まれる熱も、血とともに全身に送り届けています。この熱が、手足などに届き、全身を温かく保っています。こうした心の働きが低下してしまうと、十分な熱が手足に届かず、冷え性につながります。

内関を刺激することで、心の働きを整え、冷えを解消しましょう。また、内関にも自律神経に働きかける効果があり、体温調整や血液循環を改善し、冷え性を解消します。

陽池(ようち)

陽池も手首にあるツボです。陽池は読んで字のごとく、「陽の池」であり、特に手の冷えに効果的なツボです。

陽池は六腑の一つである三焦(さんしょう)に属するツボです。三焦は東洋医学独特の概念で、臓腑の隙間や、そこを流れる体液(リンパなど)の総称と捉えられています。また、心包と表裏関係にあることからも、三焦のツボである陽池を刺激することで、臓腑全体を温め、心の働きをサポートすると考えられます。

三陰交(さんいんこう)

三陰交は足首の少し上にあるツボです。三陰交は五臓の脾に属し、下半身を温める効果の高いツボです。

五臓の脾は飲食物の消化・吸収を統括する役割を持ちます。体が冷えたり、冷たいものの飲食が続くと、脾や胃、腸が冷えてしまい、消化・吸収の働きも低下してしまいます。しっかりと食事をとり、消化・吸収を行うことで熱が生まれ、体が温まります。胃腸の働きが弱い人は特に、三陰交を温めて脾の働きを高めることで、冷え性も改善することができます。

また、三陰交のツボでは、脾・肝・腎の3つの臓の経絡が交わります。そのため、三陰交を温めることで、その熱は各経絡を通して全身を温めてくれます。

太渓(たいけい)

太渓は内くるぶしとアキレス腱の間にあり、五臓の腎に属します。

五臓の腎は「陰陽の根本」と言われ、陰なる力も、陽なる力も腎の働きによって支えられています。腎は生命力の源である精(せい)を貯蔵しています。体が冷えて腎の働きが低下してしまうと、精を貯蔵することができません。

加齢による冷えや、過労による冷えなどは特に、腎の働きの低下によって起こります。太渓を温めることで足腰が温まり、結果的に全身を温めることができます。

おわりに

今回は冷え性、末端冷え性を改善するツボをまとめました。

手や足など、冷えが強い部分を温めるだけでは、根本的な冷え性対策として不十分です。手足が冷えるのはあくまで結果で、根本は体幹部の冷えや、その奥にある内臓の冷えが原因です。

体幹部を温めたり、温かい飲み物・食べ物で内臓を温めながら、うまくツボを刺激して冷え対策をしてみてください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

コメント