【魚際】発熱・のどの痛みなど風邪のひきはじめに刺激したい経穴(ツボ)

魚際ツボ 経穴(ツボ)

今回は、【魚際(ぎょさい)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

魚際は風邪による発熱やのどの腫れ、痛みに効果のあるツボです。ツボの特性として、経絡の熱をさます働きがあり、炎症を抑えてくれます。

風邪の初期症状である発熱や関節痛などは、体が戦っているサインです。魚際のツボを刺激して、体のサポートをしましょう。

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魚際(ぎょさい)の位置や所属経絡

魚際というツボの位置や、所属する経絡について確認していきます。

魚際の位置

手掌、第1中手骨中点の橈側、赤白肉際。

新版経絡経穴概論

魚際は手の親指の肉球(母指球)の、手の甲と掌の境目にあります。

「赤白肉際」は、皮膚の色が変わる境目を表します。

手の母指球のふっくらとしたところにあるツボで、魚のお腹に似ていることから名付けられたと言われています。

魚際の所属経絡と特徴

魚際は手の太陰肺経に所属するツボです。肺経は胸から始まり、手の親指に伸びる経絡です。

  • 肺経の滎穴

魚際は肺の経絡の滎穴(えいけつ)にあたります。滎穴の特徴として、「身熱を治す」働きがあります。そのため、魚際には肺経に関わる熱をさます効果があります。

  • 肺経 = 呼吸器全般

東洋医学において、肺とは呼吸に関わる全ての器官を指します。鼻、のど、気管支、そして肺、全て合わせて「肺」です。

魚際はそんな肺に属するツボのうち、熱や炎症を抑える働きの強いツボです。鼻、のど、気管支、肺、呼吸に関わる全ての部位の熱や炎症に効果的だと考えられます。

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魚際の治療効果

魚際を刺激することで期待できる効果をご紹介します。魚際は温灸も押圧もしやすいツボです。

風邪の初期症状に

魚際は風邪の初期症状である、発熱や関節痛、のどの痛みに効果的なツボです。

例えば風邪をひいた場合、発熱や関節の痛みがある時は「表」の症状と言い、体の表面に近い部分で戦っている状態と考えます。一方、発熱や関節痛が落ち着き、咳や痰などが強くなると「裏」の症状と言い、体の中で戦っている状態です。

魚際は、このうちの「表」の状態で特に効果を発揮するツボです(もちろん「裏」でも有用ですが)。

  • 指標にもなる

体が風邪などの外邪(外的病因)と戦っている時、魚際を押圧すると痛みがあります。

治療の際は、この魚際の圧痛が変化するかどうかを確認して、本当に治療が効いているのかを判断することがあります。魚際にはそうした症状に対する治療効果の指標となる役割もあります。

気管支喘息にも

気管支喘息になってしまうと、気管が慢性的な炎症を起こしている状態になります。

魚際は風邪のひき始めに即効性を求めて刺激することもありますが、慢性的な症状でも効果があります。気管支や鼻粘膜の慢性的な炎症により、乾燥やハウスダストなどのアレルギーに過敏になってしまいます。そうした炎症を抑えるためにも、魚際は有効です。

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魚際とあわせて刺激したいツボ

魚際とあわせて刺激をすることで、より効果的なツボをご紹介します。魚際と同じ肺経に所属する、尺沢(しゃくたく)と中府(ちゅうふ)についてまとめていきます。

尺沢(しゃくたく)

肘前部、肘窩横紋上、上腕二頭筋腱外方の陥凹部。

新版経絡経穴概論

尺沢は肘の関節部分のシワにあるツボです。力こぶを作った時に、出てくる腱(上腕二頭筋腱)のうち、外側の腱のさらに外側にあります。

  • 長引く咳などの風邪症状に

前項で魚際は風邪のひきはじめに効果的なツボとご紹介しました。尺沢は風邪が長引いてしまっている時に効果的なツボの一つです。

発熱や関節の痛みが終わり、鼻水や咳、痰の症状が強い状態は、風邪が体内に入り込んで「裏」の状態だと考えます。魚際が「表」の症状に効果的なツボ、尺沢が「裏」の症状に効果的なツボだと言えます。

尺沢は特に、いつまでも残る咳の治療に用いることが多いツボです。

中府(ちゅうふ)

前胸部、第1肋間と同じ高さ、鎖骨下窩の外側、前正中線の外方6寸。

新版経絡経穴概論

中府は左右の胸にあるツボです。鎖骨の真下よりも少し下、胸の筋肉(大胸筋)の上にとります。

  • 肺の募穴(ぼけつ)

中府は肺の募穴(ぼけつ)という特性を持つツボです。肺の経絡は胸の奥(中焦)から起こり、中府のツボに気が集まって始まります。中府も症状の「表」「裏」で言えば「裏」、風邪が長引いてしまっている時によく用いるツボの一つです。尺沢とともに、肺経を通じて肺に働きかけることで、長引く咳や痰などの風邪症状を改善します。

 

おわりに

今回は、魚際というツボについてまとめてみました。魚際は肺経に起こる熱や炎症を抑えるため、風邪に併発する症状にピッタリのツボです。

発熱、のどの腫れ、関節の痛みなどは、体が外敵(ウイルスや菌)と戦っている証拠です。解熱剤で熱だけを下げるから、外敵が入り込み風邪が長引くという考え方もあります(一意見です)。

風邪のひき始めには、魚際のツボを刺激して、経絡を通して肺を元気にしていきましょう。

 

大丈夫、大丈夫。

鍼灸指圧治療院あたしんち

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