「ダルい」状態は「湿」か「気虚」が原因。それぞれ対策も違うので要注意

だるいイメージ 予防・未病治

皆さんが、「ダルい」と感じた時、何か対策をとっていますか?

「ダルい」という状態は、東洋医学的に考えると2種類の原因が考えられます。

  • 余分な「湿」の停滞によるダルさ
  • 「気」の不足によるダルさ

同じ「ダルい」でも、原因が違えば、対策も違います。自分の体の状態にあわせた対策をとらないと、かえってダルさが増してしまうこともあります。

どちらの「ダルさ」かをしっかりと見極めて、適切な養生・セルフケアを目指しましょう。

 

 

 

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「ダルい」の原因は東洋医学的に2種類に分けられる

東洋医学的に、「ダルい」という状態になる原因は2種類あります。

  • 体の中に「湿」が過剰に蓄積した結果
  • 体の中の「気」が不足した結果

実はこの2つ、同じように「ダルく」なっても、性質も対策も全く異なります。自分のタイプを知った上で対策・養生をしないと、ダルさが増してしまうこともあります。

「湿」によるダルさと症状

「湿(しつ)」とは、体内の余分な水分を指します。

その時に感じている「ダルさ」の原因が「湿」にある場合、ダルさの他にも下記のような症状が現れます。

  • ダルい = 重ダルい
  • むくみ
  • 下痢
  • 頭痛、頭重感
  • 1日を通して同じようなダルさ

これらは全て、体内の余分な水分である湿によって引き起こされる特徴的な症状です。

湿の性質から考える「なぜダルくなる」か

東洋医学では、余分な水分である「湿」は下記の特徴を持ちます。

  • 重濁性(にごる)
  • 粘滞性(ねばる)
  • 下注性(くだす)

湿によるダルさは、いわゆる「重ダルい」「動くのが億劫」といった状態と言えます。

多湿環境・水分摂取の過剰によるダルさなどが「湿」性

例えば梅雨の時期に感じる体のダルさは、外湿度が高く体内の水分をうまく排出できないために、体内に「湿」が蓄積して起こることが多くあります。

また、水分摂取が過剰な場合にも、体内に湿がたまりやすく、ダルさにつながります。

気虚によるダルさと症状

一方、「ダルさ」の原因が「気虚」だと、他にも下記のような症状が現れます。

  • ダルい = 倦怠感
  • 無気力・無力感
  • すぐ横になりたがり、なかなか起きることができない
  • 疲れるとダルさが増す

エネルギーの枯渇による「ダルさ」が特徴的

気虚の場合は、エネルギーの枯渇と捉えるとわかりやすくなります。

体を動かしたり、何かを考えたりする「エネルギーがない状態のダルさ」が、気虚の状態です。そのため、無気力であったり、体を寝かせておきたい衝動が強く起こります。

過労、気の遣いすぎによる「ダルさ」が「気虚」性

私たちが活動をしている間、常に「気」は消耗されています。

お仕事や家事、勉強など、頭を使う内容であれ、体を使う内容であれ、それが過ぎれば気が不足していきます。それを補うぶんの休息や食事がとれていないと、気は消耗する一方で、結果的に気虚に陥ります。

「働きすぎて疲れた」、「考えすぎて疲れた」などからくるダルさは、気虚によるものだと言えます。

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それぞれの「ダルい」時の対策まとめ

では、実際に2つの「ダルさ」それぞれの対策をみていきます。

湿によるダルさの対策

湿によって体がダルい時、体には余分な水分(湿)が蓄積しています。そのため治療・養生は、体の余計な水分を出すことが第一になります。

湿でダルい時の食事

湿でダルい時の食事は、あっさりして、温かいものがおすすめです。湿でダルい時は、五臓の脾が弱っています。

脾は飲食物の消化に関わる臓器で、下記の食生活によって働きが低下します。

  • 暴飲暴食
  • 偏食
  • 味の濃いもの、甘いもの
  • 冷たいもの

結果、湿をさばけなくなり、体内に蓄積していきます。胃腸を休めてあげることで、ダルさを解消できます。

湿でダルい時の生活

体の中の余計な水分を、汗や尿として出していきます。湿でダルい時は、思い切って運動したり、岩盤浴などにいってたくさん汗をかいてみましょう。

反対に考えると、

お風呂に入ってサッパリしたり、運動して体のダルさが改善される場合は、湿が原因です。湿がたまらないような生活を心がけると、ダルくならずに済みます。

湿でダルい時のツボ

湿の排出を促すようなツボをご紹介します。

豊隆(ほうりゅう)

豊隆イメージ

豊隆は胃の経絡に属し、むくみなど、体の湿痰を除去する特効穴といわれるツボです。

膝のお皿の下と、外くるぶしのちょうど真ん中の高さにあります。すねの骨から、ちょっと外側にあります。

陰陵泉(いんりょうせん)

陰陵泉イメージ

陰陵泉も湿痰を除去する特効穴といえます。陰陵泉は特に、湿に弱い脾の経絡に属するツボです。湿の排出を促すことと、脾の働きを高めること、どちらもこのツボで期待できます。

すねの骨の内側にあります。すねの骨の内側沿いを、脾に関する経絡(ツボの線路)が走ります。

気虚によるダルさの対策

気虚によって体がダルい時、体を動かす気が不足している状態です。

そのため治療・養生は、下記の2点が重要です。

  • 気の消耗を避け
  • 気を補充する

気虚でダルい時の食事

「いっぱい食べて元気にならないと!」、「疲れている時こそ、味の濃いラーメン!」

そんな風に考える人が多いと思います。しかし、食べ物を消化するのにも、気を使います。食べすぎたり、消化に時間がかかるものを食べると、その分消化にエネルギーを使ってしまいます。

気虚で疲れている時は、ちょこっと食べるくらいで十分です。体力が回復してきたら、徐々に食べる量を増やしていきましょう。

気虚でダルい時の生活

気虚は体のエネルギーが足りない状態です。

そんな状態で、

  • いっぱい食べて元気になろう!
  • ゆっくりお風呂に入ってリフレッシュしよう!
  • 頑張って運動してリフレッシュしよう!

これら全て、逆に気を消耗してしまうので、さらにダルさが増してしまいます。

  • 食べれるだけ食べて
  • ぬるま湯にサッと浸かって
  • 気が向いたら少し歩くくらい

どれも、「いつもより少なめ」にして、あとはひたすらダラダラしてもいいんじゃないでしょうか。まずは不足してしまった気の補充と、無駄な消耗をなくすこと。

「回復したかな?」と思ったら、少しずつ元に戻していきましょう。一気に取り戻そうとすると、また気を消耗してしまいます。

気虚でダルい時のツボ

気を補うツボをご紹介します。

足三里(あしさんり)

胃の経絡に属するツボで、胃腸の消化・吸収を良くし、気の生成を活発にします。

膝のお皿の骨から、指の幅4半分下がったあたりの、すね側にあるツボです。

気海(きかい)

気海

「気の海」と書くほどなので、気を補うためにオススメのツボです。

おへそから、指の幅2半分下がったあたりにあるツボです。体の気は気海のツボの辺りにためこまれています。

おわりに

同じ「ダルい」でも、原因と対策は大きく違います。

ダルさの他に、むくみ、下痢、体が重い、そんな症状があれば、湿を排出することが重要です。ダルさの他に、横になっていたい、無気力、何もしたくない、そんな感覚があれば、気を補うことが重要です。

例えば、気虚性のダルさの時に、「お風呂にゆっくり浸かってリフレッシュ」してしまうと、かえって体がより疲れてしまい、ダルさが増してしまうこともあります。

体の状態をしっかりと確認し、適切な養生・対策を考えていきましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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