セルフ温灸にピッタリの台座灸の特徴や使い方のまとめ

台座灸 予防・未病治

この記事では、温灸の一つである台座灸についてまとめます。

台座灸は私たち鍼灸師だけでなく、資格のない人でも比較的安全に使用することができ、体を温める効果はしっかりとあります。養生や経穴(ツボ)を参考に、台座灸でセルフケアの質を高めましょう。

また、本記事では山正の【長生灸(ちょうせいきゅう)】という台座灸を紹介します。

台座灸の基本

まずは台座灸がどういうものなのかをまとめていきます。

「台座」プラス「灸」の構造で火傷の痕は残らない

台座灸横から

台座灸は読んで字のごとく、「台座 」+「 灸」です。厚紙(台座)にもぐさが乗っていて、燃やすと厚紙に空いた穴から熱が届きます。

台座灸の穴

実際に皮膚に届くのは、台座にあいた穴から届く「もぐさが燃える熱」のみです。そのため、直接皮膚に火が届くことはなく、火傷の心配はありません。火をつけた台座灸を温めたい部位やツボに貼り付けて、熱が届くまで放置で大丈夫です。こうした簡易さから、実際の治療の際にも重宝します。

画像の通り、長生灸なら台座の裏面はシールになっているので、貼り付けも容易です。

台座灸の使い方

  1. シートから外す。
  2. 台座灸の先端に火をつける。
  3. ツボに貼る。
  • 必ず灰皿を用意してから始めましょう(私もよく忘れます)。
  • 常に台座部分を持って取り扱います。
  • 燃え切ったように見える台座灸でも、中で火が燻っている場合があります。

台座灸の使い方はとてもシンプルです。長生灸であれば台座面はシールなので、火をつけてツボに貼るだけです。慣れるとツボに貼ってから火をつけることもできますが、皮膚ともぐさの位置は近く、火傷の危険がありますので注意が必要です。

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台座灸のメリットとデメリット

使用していく中で感じる台座灸のメリットとデメリットをまとめます。

使いやすさが一番のメリット

台座灸多点火

  • シール式なので取り扱いが簡単。台座に安定感もある。
  • 一度にたくさん着火できる。
  • セルフお灸デビューにぴったり。
  • 低価格で手に入る。

台座灸のメリットは、何よりもその使いやすさです。通常であれば灸師にしか取り扱うことができないお灸を、誰でも簡単に使える形にしています。台座が広く、シール式なので、落ちる心配がありません。つけたまま逆さにしたくらいでも落ちません。

実験として、私はすねに台座灸をつけたままスクワットをしたことがあります。それくらいの運動でも落ちませんでした。皆さんは真似しないでください。

広く温めたい場合や、多くのツボにお灸をしたい時にも、台座灸は重宝されます。画像のように五本指に台座灸を仮止めし、一気に着火することができます。

コストは、お灸1個(1壮)につき10円前後と、温灸の中では比較的低価格で購入できます。台座の構造やシールなど、取り扱いが簡易になるように工夫して作られている割に、安く手に入るため重宝します。私も治療で使う際に、値段を気にせず1シート分(50個)くらい使うこともあります。

「温める力」に幅がないのがデメリット

  • 熱が届くまでに時間がかかる。
  • 熱の持続時間は短い。
  • 熱の強さの調整は難しい。
  • 熱が通る穴が小さい。

台座灸を使用していて感じるデメリットには、上記の数点があります。

台座灸は上に伸びている芯の分、点火してから熱が届くまでに時間がかかります。また、熱を伝える台座の穴が小さめなので、人によっては鋭い熱さを感じます。台座と皮膚の間に貼る緩衝用のシールも同封されているので、それを用いて調整します。カマヤミニだと、1つ1つで少しずつ調整もできるため、熱の調整といった点では台座灸は今ひとつです。安定した熱を、安全に伝えることに適した温灸です。

使いやすい台座灸、山正の長生灸の紹介

台座灸の代表(私が勝手に呼んでる)である長生灸なら、伝える熱の強さは4種類あります。それぞれ使い方は変わりません。

【長生灸ソフト】温かい熱を伝える、初めての人も安心の台座灸

実は長生灸はもともと、ライト・レギュラー・ハードの3種類でした。そこに、ソフトが新たに発売されました。

ソフトはほんのり温かく感じる程度の熱が届きます。台座灸や温灸自体が初めての人や、お子さんのケアに用いる人にはオススメの刺激量です。

【長生灸ライト】心地よい熱さが伝わる台座灸

長生灸ライトは従来のラインナップでの最弱の刺激量で、熱感としても強くはないものの、しっかりと温める効果はあります。セルフケアの初期だけでなく、治療でも用いるくらいの刺激量があります。

熱を感じにくい踵や、皮膚の分厚い部分、冷えの強い部分だと少し物足りなさを感じます。しかし、特にそうした部分に繰り返し長生灸ライトで施灸し、「徐々に温める」ことも大切な治療になります。

【長生灸レギュラー】冷えが強い・熱さに慣れてきた時に用いる台座灸

ある程度温灸に慣れてきた場合、長生灸のレギュラーを使ってみてください。実際の治療でも、患者さんが熱さをしっかりと感じるレベルの熱感があります。

お灸に慣れていない患者さんだと、レギュラーで試してみて熱感が強く、ライトに切り替えることもあります。

【長生灸ハード】しっかりと熱を伝え「お灸」をしている感の強い台座灸

長生灸ハードは、踵に用いる場合や熱を感じにくい人、体の冷えが特に強い人にオススメの台座灸です。

治療の際にも、特に足や腰の冷えが強い人に、しっかりと熱を伝える時に数個用います。1回の治療で長生灸のハードをたくさん使う、ということは私はあまりありません。それくらい、しっかり熱い温灸です。

おわりに

下記の項目に当てはまる人には、台座灸をオススメします。

  • 自宅で温灸を始めてみようと考えている。
  • 背中や体の裏面など、不安定なところに温灸をする。
  • ご家族にお願いしてつけてもらう。

自分でつけることができる範囲で使用し、温灸というものの取り扱いに慣れてきたら、カマヤミニもオススメです。ご自身にあった温灸を使用して、セルフケアの質を向上に役立ててください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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