体の寒熱をセルフチェック。体の中の状態を知る東洋医学の診察まとめ

セルフチェックイメージ 予防・未病治

皆さん、日々自分の体や健康状態をチェックしていますか?

東洋医学では、望診(外見から診察する方法)にも独特なアイディアがあります。顔色や、汗、排泄物の状態から、体の内部の状態を推察することができます。

それぞれの色や形、においなどから、「東洋医学ではこう考える」、「鍼灸治療だと、こうする」といった具合にまとめてみます。

体からのメッセージをしっかり受け取り、セルフチェック・ケアに参考にしてみてください。

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セルフチェックの大前提【寒熱】と体の関係

特に体内の寒熱の状態は、自分でも把握しやすいです。また、それぞれの部位ごとの前提ともなる知識なので、確認してみてください。

「熱」熱がこもっている状態

  • 色が濃い
  • においが強い
  • つまる

体内の熱が高い状態では、粘り、濃くなります。これは、水分が熱によって発散されてしまうためだと考えられます。

「寒」冷えている状態

  • 色が薄い
  • においが弱い、無臭
  • 出る

体内が冷えている場合、薄く、サラサラとしていきます。

寒熱と体の状態を踏まえ、セルフチェックを始めよう

体内の寒熱のバランスは、日ごと、時間ごとに異なります。また、「これが理想」という範囲も人によって異なります。

大切なのは、自分の最適な状態を知り、そこから逸脱した時に早めに気づくこと、対処することです。

それでは、それぞれの部位ごとのセルフチェックをみていきましょう。

鼻水、目やに、尿・便から体内の状態を確認する

鼻水の状態から確認する体内の状態

鼻水の色が、黄色や黄緑色で、粘つきがある場合は、体内に熱がこもっています。また、鼻がつまるのも、熱症状の現れです。

一方、サラサラとした水のような鼻水が出る場合、体は冷えています。

風邪や花粉症など、鼻炎様の症状でも人によって様々な出方をします。

例えば、鼻がつまって鼻水が色味を帯びている時に「風邪には葛根湯!」と思って服用すると、逆効果です。体内の熱が高い状態で、体を温める作用の強い葛根湯を服用すると、より熱がこもってしまい症状が悪化することもあります。

目の充血、目やには熱のサイン

目の充血は、熱がこもっているサインです。また、目やにが出る方も、体内の熱がこもっている状態です。特に目やにの色が濃かったり、粘りがある場合、熱が過剰です。

かすみ目や眼精疲労も、どちらかと言えば熱の症状です。目を栄養する肝の血が熱を持ってしまった状態だと言えます。

花粉症などの症状が目に出る場合、体内の熱を抑えて、熱によって上昇している気血を下におろすように治療します。

尿・便の状態からセルフチェック

尿でわかる寒熱、水分の過不足

尿の色

あんぜんプロジェクト』厚生労働省より

尿の色が黄色く、濃い色である場合、またはにおいが強い場合、気をつけたい点は2点あります。

  • 体内に熱がこもっている
  • 水分が不足している

体内の熱が高く水分が消耗されることもあれば、水分が少ないため、熱が高まることもあります。

一方、尿が透明に近く、においもない場合は、熱がこもっている場合の反対になります。

  • 体が冷えている
  • 水分過多

「寒くなるとおしっこが近くなる」、「居酒屋でビールを飲むとおしっこが近くなる」など、体が冷えると、体内の水分は排出される方向に働きます。

反対に、「暑い夏の日、外を出歩いてからトイレに行ったら、尿が黄色くにおいが強く感じた」という場合は、水分摂取が必要です。特に尿の状態は熱中症に気づく重要なサインにもなります。

便でわかる寒熱、水分の過不足

便の場合は、便秘〜下痢の間で寒熱をはかることができます。

  • 便秘
  • 固い便
  • においの強い便
  • 色が黒に近い便

上記の場合、体内に熱がこもっているか、水分が不足しています。便の水分を体が再び吸収している状態です。そのため、便は固く、においが強くなっていきます。

反対に、体が冷えている場合や水分を過剰に摂っている場合は、下記のような特徴の便になります。

  • 形にならない便(水様便)
  • 色は薄い茶色
  • 下痢気味

月経が近くなると便秘になる女性が多いのは、月経血とともに水分が出てしまうため、便の水分が不足することも原因の一つです。体を冷やすのもよくはないので、常温から温かめの水分をこまめにとりましょう。

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体の状態を外から見て確認する

髪の毛の状態からセルフチェック

髪の毛からわかる寒熱

体内の熱が過剰だと、頭から熱を発散するために頭髪は薄くなると言われます。抜け毛や、髪が細く弱くなるのを気にしている人がいるようでしたら、下記の3つを最低限オススメします。

  • 味の濃いものを控える
  • 辛いもの、甘いものを控える
  • 適度な運動をして汗をかくようにする

飲食によって熱がこもるのを防ぐと同時に、適度な運動で熱を外に逃がしてやります。「ストレスで髪が抜ける」というのも、イライラの熱が上にあがり、熱がこもらないように髪の毛が抜ける、と考えられます。

髪の毛からわかる水分の過不足と血の過不足

また、髪の毛のパサつき、コシの無さは水分や血の不足の現れです。東洋医学では髪の毛は血の余り「血余(けつよ)」と言われます。

体内の血の巡り、水の巡りを見直すきっかけになります。

皮膚の状態と体内の寒熱

皮膚、お肌の乾燥は、体内の熱の現れです。また、ニキビや吹き出物も、体内の熱を外に出そうという反応です。

中学生や高校生の時期におでこにニキビができるのは、生命力が強く上にあげる力が強いことと、上昇しやすい熱の性質があわさった証拠です。そのため、年齢を重ねていくとニキビは出来にくくなり、ニキビができても頬や顎など、顔の下の方に多くなります。おでこのニキビは年をとった証拠、と言われるのはそのためです。

体のむくみと寒熱

むくみがある場合、体は冷えていて、水分が過剰だと言えます。体内の熱が足りないため、水分が消耗されずに過剰に余り、むくみにつながります。

また、むくみと関連の強い五臓の脾という臓器は、冷え・湿に弱い性質を持ちます。体の寒熱状態の確認、運動量や排泄の回数などと、水分の摂取量のバランスを気にかけてみるのも良いかもしれません。

爪の状態

東洋医学で爪は筋の余り「筋余(きんよ)」と言われます。筋を栄養しているのは肝なので、爪の状態から五臓の肝の働きをはかることができます。

また、手の爪は根元から生え変わるのに、大体6ヶ月くらいかかります。爪にできるでこぼこや、筋の位置で、どれくらい前に体に負担があったかを知ることができます。

爪の根元に起こるささくれも、体の余分な熱を出そうとする反応の一つです。

一時だけでなく、毎日のセルフチェックを心がけましょう

例えば体に熱がこもっているような症状が出ていたとして、「冷たいものを飲めば良いんだ!」とは、なりません。

物理的に冷やす、温めるのは、あくまで外から与えられる刺激で、その時限りの効果に終わることが多いです。食事で整えるためには、食材の寒熱を知り、その食材を消化・吸収することで体内の寒熱バランスを整えることが重要です。

私たちの体は、毎日異なります。目に見える体の状態は、体の内側からのメッセージと考え、その日、その時にあった養生を心がけましょう。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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