【日月・関元・中脘・天枢・中極】六腑の募穴のまとめ

募穴まとめ 経穴(ツボ)

今回は、【六腑の募穴(ぼけつ)】について、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

臓腑の状態が特に現れやすいツボのうち、体幹部にあるものを「募穴(ぼけつ)」と言います。この記事では特に、六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)の募穴【日月・関元・中脘・天枢・中極】についてご紹介していきます。

募穴は直接的に六腑に働きかけることができるツボです。また、募穴と組み合わせて用いることでより効果が高まるツボもあわせて確認していきます。

五臓の治療に効果的な背部兪穴についてまとめた記事もありますので、あわせてご覧ください。

https://atashinchi0605.com/haibu yuketsu/

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募穴(ぼけつ)の位置や特徴

募穴の位置や、所属する経絡について確認していきます。

募穴の位置

六腑の募穴は胸腹部にあります。

経穴の詳細の位置は、僕たちが授業で使用した『新版経絡経穴概論』より引用しています。また、見やすさを含め、上から順にご紹介します。

  • 日月(じつげつ)

前胸部、第7肋間、前正中線の外方4寸。

日月は脇腹のあたりにあるツボです。肋骨を真ん中からなぞっていき、脇腹に差し掛かる手前を少し上にあがったもころにあります。

  • 関元(かんげん)

下腹部、前正中線上、臍中央の下方3寸。

関元は下腹部にあります。おへそから、手の指4本分真下にあります。

  • 中脘(ちゅうかん)

上腹部、前正中線上、臍中央の上方4寸。

中脘はおへそとみぞおちの間のあたりにあります。

  • 天枢(てんすう)

上腹部、臍中央の外方2寸。

天枢はおへその両脇にあるツボです。指3本分を2寸とするので、おへそから両脇に指3本分のところにあることになります。

  • 中極(ちゅうきょく)

下腹部、前正中線上、臍中央の下方4寸。

中極は先述した関元の1寸下にあります。恥骨の上端から1寸上にあたるので、わかりやすい方で探してみてください。

募穴の所属経絡と特徴

募穴は「特に臓腑の経気が集まるところ」と考えられ、特に六腑の治療に用いることが多いです。五臓六腑にそれぞれ1つずつあり、所属する経絡はそれぞれ異なります。

  • 日月:足の少陽胆経
  • 関元:任脈
  • 中脘:任脈
  • 天枢:足の陽明胃経
  • 中極:任脈

募穴は特に、経絡を問わず対象とする臓腑の近くにある印象です。

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募穴の治療効果

募穴の特徴として、下記の2点が挙げられます。

  • 臓腑の診察点
  • 臓腑の治療点

募穴は、特に五臓六腑の診察点にもなり、治療点にもなります。

募穴は胸腹部にあり、自分で温灸や押圧がしやすいツボが多いです。

日月-肝・胆嚢疾患に

六腑の胆は、東洋医学では決断力や判断力をつかさどる腑と考えられています。その他、表裏関係にある肝の補助や、胆嚢疾患がある場合には日月を刺激します。

関元-元気の源

関元は小腸の募穴ですが、泌尿器・生殖器の働きを整える働きがあります。いわゆる「丹田(たんでん)」として、生命力の源をためこんでいるのもこの関元のツボです。

中脘-消化器の不調に

中脘は胃の不調に効果的なツボです。消化不良や胃部不快感、胸焼けなどを解消してくれます。

天枢-腸内環境に

天枢は直接的に大腸に働きかけることができ、腸内環境を整え便通を改善します。便秘・下痢どちらにも効果的です。

中極-泌尿生殖器に

中極は泌尿器・生殖器の不調を改善します。尿漏れや頻尿・無尿などの不調から、婦人科疾患や男性のED(インポテンツ)、不妊症にも効果があります。

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募合配穴」-募穴と合穴の組み合わせ

鍼灸治療をする際、狙いをもって1つのツボを刺激することもありますが、いくつかのツボを組み合わせることもあります。ツボを組み合わせて刺激をすることで、臓腑の働きはより効果的に高まり、その1つに「募合配穴(ぼごうはいけつ)」があります。

募合配穴は特に六腑の働きを回復し、高めてくれる組み合わせです。

胆の不調に、日月・陽陵泉

口が苦い感じ(胆汁の逆流など)や、決断力の低下、五臓の肝の不調がある時には、胆の調子を整えるようなツボ刺激をオススメします。

胆の不調には、日月とあわせて下腿にある「陽陵泉」のツボを刺激すると効果的です。

小腸の不調に、関元・下巨虚

小腸は消化・吸収に関わるほか、最近ではリンパ・免疫が着目されるようになりました。関元のあたりが「丹田」といわれるのも、そうしたことから全身への影響が考慮されているのかもしれません。

  • 小腸の募穴:関元
  • 小腸の合穴:下巨虚(げこきょ)

下腹部にある関元に加え、すねにある「下巨虚」のツボを刺激してみてください。

胃の不調に、中脘・足三里

消化不良や、胃の不調がある場合のツボの組み合わせです。「胃熱(いねつ)」という症状にも効果的です。

腹部の中脘に加え、すねにある「足三里」のツボを刺激すると効果的です。

大腸の不調に、天枢・上巨虚

便秘や下痢など、腸内環境の乱れによる不調に対するツボの組み合わせです。最近では、腸内環境と免疫や肌のコンディションとの関係も注目されていますね。

  • 大腸の募穴:天枢
  • 大腸の合穴:上巨虚(じょうこきょ)

おへその両脇にある天枢に加え、すねにある「上巨虚」のツボを刺激しましょう。

膀胱の不調に、中極・委中

尿漏れや頻尿、反対に尿が少ないなど、排尿障害に効果的なツボの組み合わせです。また、生殖器にも働きかけることができ、婦人科疾患の改善も期待できます。

恥骨の上にある中極に加え、膝裏の「委中」のツボを刺激すると効果的です。

 

おわりに

「募穴」というツボの特性について、特に六腑の募穴を用いてまとめてみました。

六腑は体の前面、胸腹部の六腑それぞれの近くに位置し、六腑の状態を表す特徴があります。そのことからも、診察と治療のどちらにも重宝するツボです。

背部兪穴と違い、比較的刺激しやすいところにあるので、不調を感じたら刺激してみてください。

 

大丈夫、大丈夫。

鍼灸指圧治療院あたしんち

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