東洋医学のアイディアで腸内環境を整え便秘を解消する経穴(ツボ)

便秘のツボ詳細 選穴・配穴

今回は、腸内環境を整えることで、便秘を解消する経穴(ツボ)についてまとめます。

一般的には大腸内の環境が良いことが、良い便通につながると考えられています。しかし、東洋医学ではその他にも、体を巡る気や血、津液(水分)の状態や、他の臓腑の働きも影響し、良い便通につながります。自分の体質にあったツボを刺激して、快便体質を目指しましょう。

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便秘を解消するツボ

便秘を解消するために、東洋医学では下記の点を重視します。

  • 大腸の働きを整える。
  • 消化器全般(脾・胃)の働きを整える。
  • 気虚、気滞を改善する。
  • 血虚を改善する。

大腸に属し、腸内環境を整えるツボ

大腸に属するツボを刺激することで、腸内環境を整え、便秘を改善していきます。

合谷(ごうこく)

合谷は万能のツボの一つです。大腸に属し、腸内環境を整える効果の高いツボです。治療中にも、合谷に鍼を刺して数分後に便意を催す人がいるほど、即効性がある場合もあります。

天枢(てんすう)

天枢は胃の経絡に属するツボですが、大腸の募穴(ぼけつ)という特徴を持ちます。これは、大腸の反応が天枢のツボによく現れ、また天枢を刺激することで大腸に働きかけることができる、という特徴です。

曲池(きょくち)

曲池は大腸に属するツボの一つです。曲池には熱を冷ます「清熱」という作用もあります。体の内部の熱が高い場合、体内の津液(水分)を消耗してしまい、便の水分が少なくなります。結果、かたく、ゴロゴロとした排泄しにくい便が形成され、便秘につながります。

曲池のツボは大腸に働きかける他、こうした過剰な熱を抑える効果があります。

消化器全般を整えるツボ

大腸を含め、胃、小腸など消化器全般の働きを統括しているのは五臓の脾です。脾の働きが低下することで、消化器全般の働きが低下してしまい、便秘などの症状につながります。

足三里(あしさんり)

足三里も合谷と同様、万能なツボの一つです。足三里は胃に属し、脾や胃の働きを整える効果があります。

  • 脾胃を整え、消化器全般の働きを整える。

足三里のツボは五臓の脾、六腑の胃の働きを整えることで、消化器全般の不調に効果的です。良い便を形成し排泄するためには、始まりは口から食道、終わりは肛門までの消化器全体の働きが十分なことが理想です。

足三里はこうした消化器全体の調子を整え、飲食を支える働きを助けるツボです。

  • 消化を助け、気を生成する。

脾や胃の働きが正常で、飲食物を正しく消化・吸収することで、しっかりと気を生成することができます。五臓六腑の働きも気によって成り立つため、「ただ食べるだけ」でもダメ、「消化するだけ」でも不十分です。足三里を刺激することで、しっかりと飲食物から気を生成し、気の働きをもって大腸の働きがあり、不要物を排泄していきます。

気の巡りを整えるツボ

ストレスを感じる時に、便通が悪くなる場合があります。残便感があり、すっきりと排泄できない場合が特にこれにあたります。そうした場合、気の滞りである「気滞(きたい)」という状態にあり、五臓の肝の働きが低下しています。

太衝(たいしょう)

太衝のツボは五臓の肝に属します。肝の働きの一つである「疏泄(そせつ)」という働きは、気の巡りに関わります。肝の働きが低下し、疏泄がうまくいかないと、気の巡りが悪化し気滞という状態になります。

ストレスがたまっていたり、情緒が不安定な時に起こる便秘は、気の巡りの悪化が関与しています。ストレスが腸内環境を悪化させることもあります。太衝のツボを刺激し、まずは気の巡りを改善しましょう。

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血を補い便を潤すツボ

特に女性は経験したことがあると思いますが、月経の後に便秘になる場合があります。これは、月経血が出ていくことで体内を潤す血が不足し、便がかたくなることで起こります。

上記のように、血の不足や停滞も便秘の原因となります。貧血気味な体質の場合の便秘は、血を補うことで改善することが多くあります。

三陰交(さんいんこう)

三陰交は五臓の脾に属するツボです。先述したように、脾には消化器全体を統括する働きがあり、特にそこから血を生成する働きがあります。

  • 消化器全般の統括

三陰交の属する脾は、消化器全般の働きを統括しています。三陰交を刺激することで、脾の働きが整い、消化・吸収・排泄の一連の消化活動が正常に行われます。

  • 血を生成する

三陰交は血に関する特効穴でもあり、貧血などの血の不調を改善します。飲食物を正しく消化・吸収し、そこから血を生成します。月経後の便秘などには、特に重宝するツボです。

  • 肝・腎にも働きかける

三陰交はその名にある通り、脾・肝・腎の3つの経絡が交わります。前項で確認した通り、肝は気の巡りという形で便通に関与します。また、腎も肛門と関係する臓(腎は二陰が竅)です。三陰交を刺激することで、3つの臓を通して便秘を改善します。

おわりに

今回は、便秘を解消するツボについてまとめました。単純に大腸の働きを整えるだけではなく、その大腸の働きも、他の臓腑・気血などの働きによって成り立つという点が重要です。

自分の体調、体質にあった養生法やツボを取り入れて、快便体質を目指しましょう。

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鍼灸指圧治療院あたしんち

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