【三陰交】下半身の血流や冷え・婦人科疾患を改善する経穴(ツボ)の紹介

三陰交の詳細イメージ 361+α
三陰交は足首の少し上にあり、特に婦人科疾患への効果が高いことで有名な経穴(ツボ)の一つです。下腹部の血流や冷えとの関係も強く、婦人科疾患だけでなく消化器症状やむくみの改善も期待できます。肝・腎・脾の3つの臓が関わるツボなので、体に与える影響力も高く、刺激をする際に注意も必要な場合もあります。

 

今回は、【三陰交(さんいんこう)】というツボについて、場所や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。

三陰交は、婦人科疾患の特効穴な上、下半身の冷え・むくみにも効果が期待できる女性の味方のツボです。もちろん男性にも、消化器の不調や血液循環に関わる働きがあるのでオススメです。

三陰交は読んで字のごとく、三つの陰の経絡が交わることからも、重要なツボと言われます。三陰交の特徴や、刺激することで得られる効果をまとめていきます。

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三陰交(さんいんこう)の位置や所属経絡

三陰交というツボの位置や、所属している経絡についてご紹介します。

三陰交の位置

下腿内側、脛骨内縁の後際、内果の上方3寸。

新版経絡経穴概論

三陰交はすねの骨の内側、内くるぶしの上3寸のところの骨際にあります。

3寸は指の幅4本分くらいの長さです。内くるぶしから指4本分上に三陰交はあります。

三陰交の所属経絡と特徴

三陰交は足の太陰脾経に所属するツボです。足の太陰脾経は足の内側をのぼっていき、腹部まで伸びる経絡です。

  • 三つの陰経が交わる

足先から始まる厥陰肝経・太陰脾経、足裏から始まる少陰腎経の三つの経絡が三陰交で交わります。そのため三陰交への刺激によって、肝・脾・腎の三つの臓に働きかけることができます。

肝は気血の巡りに、脾は消化吸収に、腎は精(生命力)の貯蔵に、それぞれ重要な臓器です。
  • 要穴ではない特効穴

足三里は腹部を治す「四総穴」であるように、ツボに特別な効果がある場合「要穴(ようけつ)」としての側面もあります。

【足三里】胃の調子を整え、全身の元気にもつながる経穴(ツボ)の紹介
【足三里(あしさんり)】というツボについて、ツボの位置や、刺激することで期待できる効果などをまとめていきます。足三里は消化器の不調全般に効果的な他、食べ物を消化・吸収してエネルギーに変える働きを高めてくれます。

三陰交には、要穴としての側面はありません。しかし、婦人科疾患や下半身の冷えなど、幅広い症状に重宝されるツボです。それだけ、治療効果が認められているツボだと考えられます。

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三陰交のツボの治療効果まとめ

三陰交を刺激することで期待できる治療効果をまとめます。三陰交はおしたり揉んだりすると痛みを感じやすいツボなので、温灸で温めることをオススメします。

婦人科疾患の特効穴

鍼灸治療において、「婦人科疾患と言えば三陰交」といえるほど欠かせないツボです。後述する下半身の冷えにも効果的な上、全身の血液循環を改善するツボです。

生理痛や生理不順など、月経の問題から不妊に至るまで、女性なら覚えておいて損のないツボの一つです。

下半身の冷えを改善

三陰交を温めることは、特に下半身の冷えに効果的です。三陰交の属する脾は冷えに弱い臓器です。足元が冷えてしまうと、全身の冷えにつながり、さらに末端の冷えは進行します。

「足首を冷やさない」と言われるのは、足首の周りに三陰交のような重要なツボが多いからだとも考えられます。しっかりと三陰交を温めることで、下半身の熱が保たれ、体全体の暖かさが保たれます。

足のむくみにも効果的

足の太陰脾経は、全身の水分代謝にも関係する経絡です。三陰交を刺激することで、体の水分代謝が改善され、むくみの解消につながります。

冷えによる消化器の不調を改善

三陰交の属する脾は、主に消化・吸収をつかさどる臓器です。食欲の低下や消化不良などの不調にも、三陰交は効果的です。特に冷えからくる腹痛や下痢には、三陰交への温熱刺激をオススメします。

「飲食・冷え・湿」に関わる脾と三陰交

飲食物の消化吸収をつかさどる脾は、飲食の乱れや冷え、湿(余分な水分)に弱い臓器です。

脾が弱れば、さらに消化吸収の働きは低下します。冷え・湿も同じく、ひとたび崩れると、悪い方に悪い方に転がってしまいます。

三陰交は、そうした悪循環に「待った」をかけることのできる、大切なツボです。

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三陰交と合わせて刺激したいツボ【帰来】

三陰交と合わせて刺激をすると良いツボをご紹介します。

帰来(きらい)

下腹部、臍中央の下方4寸、前正中線の外方2寸。

新版経絡経穴概論

帰来は鼠径部付近にあるツボです。帰来は三陰交と同様に、婦人科疾患の特効穴です。帰来のツボの内面には、子宮や卵巣があります。生理不順や痛みがある場合は、三陰交に合わせて帰来など鼠径部付近も温めてみてください。

また、帰来には不妊に対する効果もあります。名前の由来も「夫の帰り来たりを待ち子宝に恵まれる」ことを示唆すると言われています。

八髎穴(はちりょうけつ)

八髎穴は大椎というツボのページでもご紹介しました。

骨盤(仙骨)にある上髎・次髎・中髎・下髎、8つのツボを合わせて「八髎穴」といいます。

  • 骨盤内の不調に

仙骨にあいている孔それぞれに対応してツボがあります。八髎穴への刺激は仙骨の孔を通して骨盤内の臓器に直接的に働きかける作用があります。

八髎穴の中でも上から2つめの「次髎(じりょう)」は、婦人科疾患や泌尿・生殖器の不調に常用するツボです。三陰交と合わせて温めるとさらに効果は高まります。

  • 下半身を強く温める

足に向かう血管や神経の多くは仙骨の付近を通って下に伸びています。また、仙骨の孔から出る神経もあります。

下半身の冷えに三陰交を温めるのも大切ですが、八髎穴も同時に温めるとさらに良いです。仙骨の孔を探さなくても、広く骨盤の後ろを温めるだけでしっかり効果があります。

刺激が注意なことも

「オススメのツボ刺激◯◯選」といった記事やページの大半に、三陰交は取り上げられています。それほど効果の高いツボですが、刺激する上で注意が必要な場合があります。

特に妊娠期間中の三陰交への刺激は、気をつけて行いましょう。私は妊娠がわかってから正産期に入るまでは、三陰交は刺激しません。

正産期は、一般に妊娠37週から41週目6日までと言われています。

※諸説ある上、研究によって安全だとも言われています。あくまで私個人の見解です。

 

おわりに

婦人科疾患から体の冷えやむくみ、消化器の不調など、幅広く効果がある三陰交についてまとめました。

体に対する働きが大きいほど、取り扱いに注意が必要なのはツボも薬も同じです。自分の症状に合うツボを見つけ、セルフケアに役立ててください。

 

鍼灸指圧治療院あたしんち

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